皆さんこんにちは、黒田です。
メガバス開発スタッフによる開発ブログいかがでしょうか?
続々と開発スタッフによる新製品&テストアイテムの進行状況がアップされていますが、今回僕がお届けするのは、『テスト』に関するお話し。
雑誌や、メーカーHP、FBやブログでテストアイテムとか、テスト中という言葉を見聞きしますが、果たしてテストとはどのようなことをしているのか?気になっているユーザーの方も多いはずです。
『もっと○○○なルアーが欲しい』や『今までと違う○○○なルアーはどんな効果や釣果が期待できるだろう』という普段の釣りの中から生まれた欲求や疑問から新しい製品開発はスタートします。
それを明確にコンセプト化し、ここからが本格的な開発のスタート。
コンセプトが明確になったものを開発スタート→プロト作成→テスト→プロト改良→テスト→プロト改良・・・と理想に近付くまで何度もトライ&エラーを続けます。
そしてその過程にある、メガバスにおけるテスト内容は大きく二つに分けることが出来ます。
① 性能テスト
② 実釣テスト
① 性能テスト
まずはルアーの基本データとなる内容をデータ取りし数値化。分かりやすいところでは飛距離や飛行姿勢、泳ぎ出しといった項目。
どのルアーでもキレイに遠くまで飛んで、泳ぎ出しの良いルアーというのは使いやすさに直結するはずです。それらの項目を決められた回数試し平均値や合計点数をデータ化します。(平均飛距離○○mや、泳ぎ出しは規定回数中、合格回数が点数等)
ルアージャンルにもよりますがこの性能テストでデータ取りする項目は少ないもので20項目、多いものでは50項目近くになります。
もちろんルアーにより性能テスト結果の優先順位は変わります。場合によっては、飛距離のように誰でも分かるような重要な性能を犠牲にしてでも、他の性能を際立たせる設計をするルアーもあるのです。
またマニアックなところではルアーから発生している音量(dB)や、アクションのウォブリング幅(mm)なんかも全て数値化されます。
② 実釣テスト
さて①の性能テストとプロト作成の繰り返しによりコンセプトに基づいた完成度の高いプロトが完成したとします。ただ当然、全ての数値で優れているというプロトは少なく、この項目はプロトタイプRが優れているけど、違う項目に関してはプロトタイプVが良い結果、全体性能を見るとプロトタイプXも捨てがたい。そんな状況に辿り着きます。
もちろんここに登場したプロトタイプR、V、Xというのは、それ以外の項目も高レベルでクリアしているのは最低条件です。
ここからが②実釣テストの登場です。ルアーとしての完成度が高まってきた時点で魚に聞くことになります。釣れるルアーに仕上がっているかどうかの判断は、これが一番明快です。もちろんプロトタイプだけの投げ比べではなく、メガバスの既存アイテムや、他社メーカーのアイテム
とも比べていきます。
当然、偏ったフィールドでのテストでは数値に偏りが出てしまうため東西関係なく、フィールドジャンル関係なく徹底的に投げ込みます。
もちろん②実釣テスト中に新たなアイディアが生まれてくることも多く、その場合は再びプロトタイプを作成し、①性能テストに逆戻り・・・
この①と②の作業は、開発スタッフ皆が満足できるアイテムが完成するまでエンドレスに続きます。
スタート時は普通のファイルからスタートしても、テストが進むうちにどんどんテスト結果や、資料が増えいつの間にか極厚ファイルになっていることもしばしば・・・
気温40℃の灼熱の中も、極寒の雪の中も、日々このようなテストが行われているのです。