シャッドテールの話。(T-005)
メガバスのシャッドテールは細かなサイズ展開を除いて、大きく分けると5タイプのシャッドテールがあります。
今回は、その形状からどういったアクションになるのかなどを掘り下げていこうと思います。ここでは、あくまで個人的な意見もありますので参考程度に見て頂けたら幸いです。
まず現存するシャッドテールには、大きく分けて、2種類あります。
1つは、ロールアクションが基本アクションなタイプ。
テールエンドで水を受けて、そのアクションをボディまで積極的に伝達するタイプ。
もう1つは、ウォブリングアクションが基本アクションなタイプ。
テールエンドで水を受けたアクションを、ボディ形状やボディにあるヒレなどで、ロールアクションを抑制し、ウォブリングアクションに変換するタイプです。
前者の方は、メガバスのラインナップではスピンドルワームです。
テールエンドの形状は、スタンダードな楕円型。ボディは新円に近い断面で、ロールアクションを抑制するヒレはなく、ロールアクションを重視したシャッドテールといえます。
また、特筆すべきはボディのくびれと、前方にある逆リブです。
まず、ボディのクビレは、ロールアクションをボディ前方と後方で時間差を起こしてくれる役割を果たし、ロールアクションにありがちな単調な波動を、より複雑な「ネジレ」のロール波動に変換します。
また、ボディ前方の逆リブはリトリーブ時での適度な引っ掛かり感を実現させる役割があります。適度な引っ掛かり感とは、アクションの立ち上がりを良くするだけでなく、水面直下を狙う時などの
ファストリトリーブにおいても、適度な引っ掛かりにより、ワーム自体が飛び出しにくくなる役割を果たします。
こういったこだわりが詰まったスピンドルワームは、メガバス唯一無二のパワー系ロールアクションシャッドテールです。
後者の方は、スピンドルワームと対極を成す、スパークシャッドです。
テールエンドはティアドロップ型。ボディはテールエンドで発生したロールアクションをウォブリングアクションへと変換させる為の、ヒレやキールが立った形状になっています。
まずは、ボディ形状。ボディ上面がフラットであり、バスボートのようなキールのたった形状になっています。
ボディ上面をフラットにする理由は、テールエンドで発生したロールアクションを押さえ込むと同時に、ロールアクションを横方向の波動に変換することが出来ます。
更に、キールの立ったようなエッジを付ける事で、ボディに伝わるロールアクションを抑え、ウォブリングアクションへと変換させます。
また、重要な役割を果たしているのが、胸ビレと尻ビレです。
この2種のヒレによりボディに安定感を持たせ、更にローリングアクションを抑え、テールがアクションした時に頭をヘコヘコと優しく振る理想のアクションへと導きます。
しかし、胸ビレにはもう1つ重要な役割があります。
それは、胸ビレを若干、斜め下方向に傾けることで、ワーム自体の浮き上がりを抑制し、より水平姿勢でのアクションを可能にしています。
そんな、重要な役割がある細かなパーツが組み合わさって完成したのが、ウォブリングアクションを目的としたスパークシャッド。
メガバスが、中村哲也氏が、求めた理想系であり完成系です。
さて、ここまで長々とシャッドテールの話をしてきましたが、以前に私がこのブログでマグドラフトを紹介しましたが(http://www.megabass.co.jp/site/engineer/20140205/)、マグドラフトは、ボディ形状の大よそがスパークシャッドに似ているのが理解できると思います。
決定的な違いはテールの太さにあります。このテールの太さがミディアムファストリトリーブでもしっかりアクションする秘訣です。
なぜ、マグドラの話をもう一度持ち出したかというと…。
はい、野池での陸っぱりの皆様、お待たせしました。
マグドラフト5inchが近々発売になります。
細かな説明などは、黒田テスターがフライング気味にブログにアップしておりましたがw(http://www.megabass.co.jp/site/engineer/megabass-engineering-team-blog-vol-38/)、次回追って詳しくご説明したいと思います。
もうしばらくの間、マグドラフト5inchの発売をお待ち下さい。