JBジャパンスーパーバスクラシックは、その年のシリーズ成績上位者に出場権が与えられるトーナメントです。
2021年度のこの大会は、新型コロナウイルスの感染拡大により緊急事態宣言が発令されたことで延期となっておりましたが、先日の4月9日と10日に山梨県の河口湖でようやく開催されました。
私は昨年TOP50年間総合2位の成績でこの大会への出場権を手にしており、出場回数はおそらく全選手中最多となると思います。このタイトルは2008年に獲得していますが、その時も春の河口湖が舞台でした。
春、と言っても標高の高い河口湖の春は遅く、4月上旬はワカサギがシャローへ上がってきて産卵しているタイミングです。
バスも日当たりの良いシャローや溶岩帯で見ることができますが、まだ個体数はそれほど多くありません。
しかし大型のバスが多く、数は釣れないものの一発の魅力にあふれるタイミングでもあります。
プラクティスでは水温が10~14℃、浅いところを泳ぐワカサギと、やはり大型のバスがシャローの岩にステイしているのが確認できました。
ワームの使用が禁止されている河口湖ではソフトルアーの選択肢がポークルアーしかないため、ライトリグの釣りにあまり幅を持たせることができません。
そのため、圧倒的に出番が多いのはi字形ルアーで、私が開発に携わってきたKARASHI IGXもまさにこの時期のバスを狙うことを想定して作られています。
バスに違和感を与えない徹底したi字アクション、そしてリアルなシルエットとカラーバリエーション、ショートバイトを逃さないリアのアシストフック、横方向からのわずかな水圧の変化で起こるリアルな揺らめき、今年のクラシックはKARASHI IGX一択で挑むこととなりました。
狙い方にはいくつかのパターンがあり、産卵を終えて弱ったワカサギが水面に浮いているようなときや、シャロー側へ向けて風が吹き込んでいるときはフローティングモデルを使って水面に放置してバイトを誘います。
風がないときやワカサギが水面に見られないときは、スローシンキングモデルを使い、ゆっくりとリーリングで泳がせて浅いところにある岩陰などを狙います。
いずれの場合も遠投が有効なため、ロッドはレングスのあるデストロイヤーのF1.1/2- 72XS Baby Plugging、もしくは風が強くてロッドを振り抜きにくいときはF2-66XS Whippetをチョイスし、ラインはPE0.4~0.6号、リーダーは5LBのフロロカーボンを使用します。
水面での放置は長くても1分くらいで、i字で使うときはギア比6:1の2000番程度のリールでハンドル一回転4秒、強弱を付けずに一定のスピードで巻き続け、バイトがあっても即アワセはせず、バスをのせるイメージでのフッキングが有効です。
さて、本題のクラシックですが、初日は白須沖のシャローフラットに点在する岩を狙って、午前中の早い時間に2200gの50アップをIGXでキャッチ。
午後になり暖かくなって風が出てきたタイミングで、一本目とは比べ物にならない巨大なバスがバイトしてきましたが、超シャローの岩場でのファイトで、悔しくもフックアウトしてしまいました。
全体的に釣果の少ない大会だっただけにこのミスは大きく、初日は午前中にキャッチした一本のみ、5位で終えました。
二日目もIGXでキャッチに成功しましたが1200gと初日のバスより少し小さく、終了間際にもう一本チェイスがあったもののフッキングに持ち込めず、結局一本のみで終了。
トータルでは表彰台に一歩届かず、6位でフィニッシュとなりました。
初日のビッグバイトさえモノにできていれば・・・と思うと本当に悔しい試合でしたが、トーナメントでの活躍を目的に開発に関わってきたKARASHI IGXを使用して、超ハイプレッシャーの河口湖で早々に結果を残すことができたことは、今後の試合でも大きな自信となるはずです。