MEGABASS Engineering Team Blog Vol.132 | Megabass-メガバス

MEGABASS Engineering Team Blog Vol.132

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史上最強の羽! i-WING
PART1

 

いよいよ発売されるi-WING。開発に際して、羽モノとして普通に釣れるレベルまではすぐに持っていくことが出来ましたが、そこからさらに歩を進めて羽モノに求められる性能をより高め、メガバスらしい独創性のある製品にするため時間をかけました。一定のレベルに達した後、どこまで突き詰めていけるかがメガバスの挑戦。開発チームにとって完成がこれほど嬉しかったルアーはないと言っても良いほどです。先行商品の数々と比べても胸を張ることのできる「史上最強の羽」。今回はその理由をお話ししたいと思います。

 

実はi-WING開発のきっかけは、アメリカ、オーストラリア、ヨーロッパといった海外からの声でした。要望は「ある程度のサイズ感があること」「日本ほどゆっくり引かない」「テンポよく使える羽モノ」というようなこと。デッドスローで使うことが多い日本の羽モノとは若干異なりますが、作る以上は日本のアングラーにも使ってもらえるものにしたい。そこで海外のニーズと国内のニーズを両立できるものを目指しました。

 

羽モノと言えば、普通は虫系のイメージがあると思います。でもi-WINGは基本、フォルムもカラーも魚をイメージしています。これはポップXのような、次世代のメガバスの代名詞になるくらいカッコいいものを創りたいということから、インパクトやオリジナリティにこだわって作り上げたカタチです。イメージしたのはメガバスらしいカッコいい魚。もちろん虫にも化けるので、使う人の感覚で虫的に使ってもらってもいいし、弱った魚を演出するのもあり。浮遊物に群がるベイトを表現することも可能です。

 

アクションは超低速でもよく動き、高速でも飛び出さない対応域の広さを追求。さらにメガバスのテクノロジーを使って、先行の商品にはない独自性を出すということが大前提にありました。最初はLBOを入れてみましたが、低重心シャフトバランサー効果でロールアクションを出しやすくなるというメリットはあったものの、ボディサイズに対して軽すぎるのが難点でした。そこで固定重心にし、もうひとつの候補であったR.A.B.(ラダー・アクション・バランサー)を組み込んでみました。

 

 

R.A.B.とは、ボディ内部に取り付けられたヒッティングウエイトがアクションによって左右に振り子運動を起こし、それが側壁に当たって硬質な音と衝撃波を生む機構です。i-JACKやi-LOUDにも搭載されているので、ご存知の方も多いと思います。

 

 

R.A.B.を入れることでアクションの立ち上がりは格段に良くなります。なぜならこのヒッティングウエイトは真ん中で止まらず、着水の時点で必ず左右どちらかに傾くから。これが反対側に行こうとしてアクションのきっかけとなるため、泳ぎ出しが圧倒的に早いのです。羽モノは動き始めの最初の一歩に苦心することが多いのですが、i-WINGはどの角度、どの向きで着水しても、ゆっくり引くだけで巻き始めと同時に動き出します。羽モノにありがちな、羽が動く前にボディが前進してしまうロスもないし、初動を促すために最初のひと巻きを強く引く必要もありません。これはR.A.B.を搭載したルアーならではの大きなアドバンテージです。伊東社長が各メディアで「i-WINGを動かしているのは羽ではなくR.A.B.」と言っているのはこのためです。

 

R.A.B.が発する衝撃波と音は魚に対するアピールだけでなく、正常に動いていることを音でアングラーに教えてくれる効果もあります。朝夕の薄暗い時間帯のように動きを目で確認できないとき、ちゃんと動いているかわからないと不安でつい巻きが速くなってしまいますよね? でも、カチカチという音で動いていることを確認できれば自信をもってゆっくり巻くことができますし、音のピッチで巻きのリズムもキープしやすいです。周囲の静かさやキャストの距離によって音の届き方は異なりますが、そんなメリットも意識して使っていただくと良いでしょう。

 

また、i-WINGは羽を固定する部分にヒートンを使って完全に閉じないようにし、ここぞという場面で羽が開かないというストレスを解消しています。キャストの際の空気抵抗を考えれば羽は完全に閉じたほうが良いのですが、i-WINGの自重があればこの角度でも飛距離は十分。動かしたいところで確実に動くことを優先しました。

 

 

i-WINGは速く巻くとハイピッチでクロールアクションをしますが、ボディの後部は水に張り付いたままで離れないし、水面から飛び出すこともありません。回収したくてもできないほど水面に吸い付き、「もういいから」と言いたくなるくらい吸い付いて泳いできます(笑)。国内のバスゲームではそういう使い方はしないかもしれませんが、例えば海外で、ボートで流しながら引いたりしてもまったく問題なく泳ぎ切ってしまうレベルです。ボリュームがあってパワーもあるので、波があるところで「止められるバズベイト」のビッグサイズ版として使っても面白いでしょう。

次回はボディや羽など、各部のデザインについて話してみたいと思います。

 

 

>>> i-WING135 Products page

 

 

 

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