夜明け。
富山の街並みの向こうに連なる北アルプスの山々は雄大で、荒々しくも、美しい姿を見せる。
釣り場へと急ぎ、いよいよ河原に立てば、早朝の澄んだ空気の中、
聞こえてくるのは鳥のさえずりと、キジの泣き声 … そして空を裂くキャスト音 !
皆が 「 期待 」 を神通川の川面に投げ始めている。
満員御礼の河原
さあ、戦いが始まる !
先日3匹目のサクラマスの釣果を得て、ひとつ分かった事があった。
正確には分かった事というか、感覚を得たということなのだが …
釣り方が分かったとか、凄いテクニックを見つけたとか、
やたらと魚影の濃いポイントを発見したとかではないので、ご安心を ! ( 笑 )
簡単に言うと、「 自分の中での迷いが消えた … 」 という程度のことです。
私も皆に混じって、本日の神通川のご機嫌を伺いがてら、
流れを、お得意のU字ターンで斬っていく ♪
すると幸先よく、ミノーが流芯を抜け、いよいよ緩流帯に入った直後 …
『 ゴン ! 』
ウグイがバイト ! (笑)
「 ウ~ム … 」 と唸りつつ …
今度は対面の流芯脇を探ろうと、ミノーを流すと …
『 ゴゴン ! 』
またもウグイがバイト … (苦笑)
まあアタリの遠い釣りなので、魚信は何であれ、嬉しいものですが …
気を取り直し、今度はちょっぴり立ち位置をずらし、
気になる流れの位置へ、ミノーを丁寧に流し込むと …
『 ドス ! ! 』
重々しいバイト ! !
そして首フリ ! !
即座に打ち込むフッキングに対して、魚は水面を割り、
魚体丸出しで垂直方向へジャンプ !
「 50くらい … 小型か … ! ? 」
とはいえ、流芯ど真ん中で流れにのったランは強烈 !
ドラグ音をけたたましく鳴らしつつ下流へ疾走 !
私の動向に気づいた下流のアングラーが気を使って、キャストを控えてくださる。
しばしのランをしのいだ後、流芯からひっぺがし、
後は焦らずにじっくりと寄せ …
きっちり体力を奪った上で、落ち着いて…
ランディング ♪
してみると …
なんと …
ニジマス … (苦)
てっきりサクラマスだと思い、集まってきた釣人達と、しばし笑いあって談笑 ♪
そして今一度気を取り直し、再び竿を振り続けるも、それから魚からの反応はありませんでした …
三日程前の降雨により、川はササ濁り …
天気は快晴で、太陽光が水中に射し込み、いい感じ …
気温も上昇し、釣り場は夏の暑さだが、おかげで水温も朝から上昇 !
期待が持てる感じなのだが …
いよいよ昼となり、釣人達が釣り場を去って行く。
朝の賑わいが嘘のように閑散とした空気が釣り場に漂い …
初夏を思わせる陽射しと暑さだけが増していく中 、しばし神通川は静かな時間を得る …
そして私は一人、河原でキャストを続けつつ、じっと 「 時 」 を待ったのだった …
( つづく )
* ブログ内容は5月31日以前のものであり、現在、神通川でのサクラマス漁期は既に終了しております
ので、お間違えのないよう願います。
使用タックル
ロッド : トラウトロッド
リール : シマノ 4000
ライン : DragonCALL 8braid PE 1号 + ナイロン 25lb
ルアー : フローティングミノー