釣行3日目、朝。
徹夜のホタルイカ捕りを終え、ダッシュで朝マズメの川面に立つ・・・
狙うは一箇所 !
昨日のヒットポイント !
このタイミングでの奇襲に、賭ける。
穏やかだった昨日の状況とは、うって変わり
この朝は、車のドアを開けるのも苦労するほどの強烈な南西風が吹き荒れていた。
幸いポイントアプローチに関しては、フォローになるので問題はない。
水面に波っ気が追加され、サクラマスの警戒心も薄れ、むしろプラスかも ?
これぞ文字通りの 「 追い風 」 !
「 天、我ニ味方セリ ! ! 」 (笑)
などと、都合よく解釈し、己を鼓舞し、いざポイントに立つ !
慎重なアプローチ。
静かにキャストポジションに入る。
1投目に X-70 を見舞うか、それともフック強度で安心な8~9cmクラスのミノーでいくかで
しばし迷うも、結局インパクトの小さな ナナマル で、軽~くご機嫌を伺うことに決め ・・・
いよいよ緊張の1投 !
何が起こるのか ?
期待と不安が入り混じる、何とも言えない緊張を、徹夜明けのハイな精神が煽る。
昨日と同じ位置に、ナナマル をキャスト !
至極丁寧にサミングし、静かにアプローチ !
即座にリップが流れを掴み、薄暗い水中へ、吸い込まれていく ナナマル ・・・
手元に伝わる ナナマル の挙動に神経を集中しつつ、
暗い流芯の奥を凝視する・・・
いよいよ ナナマル が流れを横切り、流芯脇の緩流帯へ出てくる ・・・
昨日のような不用意なトゥイッチで、浅いバイトを招く事がないように、
1トゥイッチ毎に、しっかりと喰わせの 「 間 」 をとって、丹念に探る・・・
・・・ が、無反応 ・・・
深呼吸しつつ、再びキャスト !
続けざまにキャスト !
ちょっぴり立ち位置を変えて、も一度キャスト ・・・ するも、やはりアタラナイ ・・・(汗)
次第に明るくなり始める周囲の景色に急かされるように、ルアーチェンジしつつ、
様々なレンジを探るも、やはりアタラズ ・・・
あまりの無反応さに ・・・
「 もしや 遡上したのか ? 」 と疑念が生じ始め ・・・
急いで少し上流域のポイントへ移動し、様々ミノーを乱射するも ・・・
こちらも反応なし ・・・
夢中でひたすら竿を振り続けるも、無反応なまま、時だけが過ぎ、
すっかり陽は昇り、明るくなった中、
深呼吸しつつ河原の石に腰をかけ、ふと空を見上げてみれば ・・・
強風に流され、波打つ雲が、はためく白旗に思え ・・・
口に出さずとも、心の奥底で 「 敗北 」 を感じた瞬間、
一瞬にして緊張の糸が切れると共に、溜めこんだ疲労が一気に押し寄せ ・・・
強風に泣くPEの悲しげな子守唄を聞きながら、河原の真ん中で、電池は切れたのでした ・・・
二兎を追う者、ついに本命の一兎は得られず ・・・
無念です ・・・
また戦いに行きます!
使用タックル
ロッド : トラウトロッド
リール : シマノ 4000
ライン : DragonCALL 8braid PE 1号 + ナイロン 20lb
ルアー : X-70 ( WAGIN AYU )