激寒ウェーディング ・・・ | Megabass-メガバス

FRESH VOICE

激寒ウェーディング ・・・

青物に敗北し、久々に富士川サーフに立つ。
朝マズメに干潮を迎えたこの日
水量少ない冬の河口は流れに勢い無く
水没しているサンドバーは、ポイントとしては中途半端に浅く、ウェーディングの足場としてはやや深い ・・・
そして狙いとなる 「 ゆる~いブレイクライン 」 は、微妙に遠い ・・・

ヘビーなもので叩くには、飛距離は足りるが、水深が足りず
足りない水深を回避しようと、リトリーブを速めれば、それはそれで魚が追えない気もする ・・・
そして当然、軽めのものだと、届かない ・・・
そう ・・・ 悩ましい ・・・

結果、苦渋の決断 ・・・
2月の河口でウェーディング ・・・

皆が夜明けの浜で黙々とキャストを繰り返す中、
友人と二人、白みだした東の空に、急かされるように歩を進め、水没したサンドバーの上を沖へと歩き出す ・・・

ああ最悪だ ・・・ 苦行だ ・・・ 修行だ ・・・ どうしてこんな目に ・・・

「 何故、俺はネオプレーンを持ってこなかった ? 」

自問自答を繰り返す ・・・

前日、天気予報が言ってた 「 暖かな一日となるでしょう ♪ 」 という甘言に乗せられた ?
いや、そもそも 「 この時期、水には浸かりたくない ! 」 という無言の意思表明の為の
ナイロンウェーダー選択だったはず ・・・ (笑)

よもやこんな展開になろうとは ・・・

唯一、不幸中の幸いは、ド干潮であったこと
川からの冷えきった淡水の流れは、下げ潮で細く絞られており、
ナイロンウェーダー越しに感じる、波で寄せられた海水は、なんぼか温かくもあり ・・・

しかし、この状況も時間の問題 ・・・
いずれ潮が上げに転じ、川の流れが河口全域に散らされると共に、一気に冷たい水に囲まれる展開 ・・・

勝負の時は短い !

流れの脇に立ち、沖のかすかなブレイクを狙う
予想通り深度は浅い ・・・ 1m弱程度しか水深は無さそう ・・・
ヘビーシンキング系のモノは、スタックの可能性高し、さらに
スタック回避での早巻きに魚が猛追してくれるのか、やはりかなり不安 ・・・

狙いのレンジ感覚と、リトリーブスピードを考慮し、
候補に挙がったルアー選択は、シンキングの ハチマル・マグナム と フローティングの X-140SW !

しばし迷った挙句、最終的に選択したるは X-140SW !
自分の中でのイメージとして、80マグナム の巻きではレンジが浅くなり過ぎる気がし、
かといってスローな巻きではレンジはしっくりくるが、ルアーアクション ( =アピール )が足りない気がした。
その点、 X-140SW は一気に潜らせた所で、ボトムを拾うでなく、
またフローティング特有のアクションのツキの良さで、比較的スローに巻いた場合でも
マグナム よりは、アピール度が高いと踏んでの採用だった。

時合は短い ・・・
少しでも活性の上がる、このマズメの時間にかける !
頼れる要素は全て使う !

流れ ・ 地形変化 ・ 潮目 ・ ベイト
何でもいい ・・・
何か僅かでもアドバンテージを ・・・

空が白み、灰色に光り始める海面を左右に忙しく眺めつつ、キャストを繰り返す !
視界内で起こるイベント、リトリーブに伝わる感触、微かでもいい ・・・ 変化を探す !

そして、ある一時 !
沖に流れる河口の流れと、私の立ち位置の中間位置
ちょうど緩いブレイク上あたり、おだやかな波間に見つけた違和感 !
「 ベイトかね ? 」 という程度の小さなサザ波 ・・・ 時折見失う程、不鮮明 ・・・
それでも期待して、怪しい波の位置へ X-140SW をキャストし続ける。

そして、ふと気がつくと、狙いのブレイク上に、沖からぼんやりとした線が ! ?
そう ・・・ いつの間にか狙いの緩流域にあるブレイク上に潮目が絡み始める ! !
そして、タイミングよくその周囲にて、怪しい小さなサザ波が消えたり、浮いたり右往左往 ・・・

全てが整ったタイミングだった ! !
どの要素も小さなものに過ぎなかったが、すべて集結した感覚があった。
沖へキャストした X-140SW !
着水後、一気に潜らせ中層に深度をとり
流れに流されつつ、緩流域に流し込み、艶かしくアクションする感触を感じつつ
徐々にブレイクに近づけた時 ・・・

ヌグゥ と吸着感 ! !

即座に パンゲア を煽れば 、バタバタと暴れる確かな生命感 ! !
青物釣行を考慮して、準備してきた SHADOW PANGEA 100 MH は、僅かにしなるのみ ・・・
明らかに重量感はない ・・・

それでも貴重な一匹 !
タイミングが上手に重なった貴重な一匹 !
丁寧に、リールパワーで巻き寄せ、干潮で薄っすら頭をだした小さなサンドバーの陸地に、
そっとランディングしてみれば ・・・

追い食いによるテールフック掛け ! ?
寒ビラメには程遠い、かわいいソゲ君でした ♪

時期が時期なだけに、
ボトム域を意識したジグヘッドやシンキング系のルアー選択ではなく
タナと高活性のタイミングのみで勝負したフローティング選択で釣れたのは何だか嬉しい ♪

そして毎度のことながら、
X-140SW はヒラメに効く ・・・
シーバスはもちろんだが、何故だか、明らかにヒラメにも、よく効く !
ロールアクションちょい強めくらいのリトリーブスピードで効くので、
手返しもよく、神経質なリトリーブが不要な点もありがたい ♪

・・・と、まあ、狂気じみた2月の激寒ウェーディングが何とか功を奏し、
ルアーロストも無く、ハードベイトで釣れて、楽しい釣行となったわけですが ・・・

引き続き、もう一匹を狙ってキャストしながら、
いよいよ上げに転じた潮に伴い、
体に打ち寄せ始める海水が一気に冷えたのを感じつつ ・・・

「 次は絶対ネオプレーン持って来よう ! 」 と、徐々に時雨始めた富士山に固く誓ったのでした ♪ (笑)

今回の使用タックル

ロッド : Shadow Pangea SP-100 MH
リール : シマノ SW 4000
ライン : DragonCALL 8braid PE 1.2号
ルアー : X-140 SW( LZ BLUE-PINK-IWASHI )