朝マズメ ・・・
薄紫色に染まる海にルアーをキャストする。
新作ロッドの アステリオン は、しなやかに曲がった後、一瞬のタメを以って沖へとルアーを射出 !
安定した飛距離を稼ぐ ♪
速やかにリトリーブに移行し、ゆっくりとリーリングしつつ ・・・ バイトを切望しつつ ・・・
ふと考える ・・・
ASTELION ・・・
ギリシャ神話にでてくる半身獣人の怪物 「 アステリオン 」
世間的には 「 ミノタウロス 」 と言ったほうが馴染みがある感じだろうか ?
そう ・・・ 牛の頭と人間の体を持ち、迷宮を彷徨う怪物 ・・・
不思議だ ・・・
柔のブランクスにして、曲がりを殺さない必要十分なバットパワー
気持ちの良いキャストフィールに、軽量なロッド自重からくる、軽快なハンドリング ・・・
このロッド ・・・ 化け物というには、あまりに優等生な使用感しかないのだから ・・・
( 注 : 左端のロッドは シャドウ・パンゲア SP-100M )
シックにマット塗装が施されたブランクス !
触り心地の良いコルクのフォアグリップ !
リアは水に濡れても滑りの少ないEVA素材 !
機能美と、落ち着きが感じられる外観 ♪
( 左 : AST-101 ML+ ・ 右 : AST-86 ML )
シリーズ機種内で外観上、違いが見られるのはフォアグリップの形状
10フィートモデル以外の機種に関しては、その主だった使用が港湾・河川といった場面が想定され、
よりテクニカルな操作性が必要と考えられる為、テーパー加工されており、
河口 ・ サーフといった大場所での遠投リトリーブが想定される10フィート長尺機種には、ノンテーパードを採用 ♪
( AST-86 ML )
先端に向かい、ほっそりとシェイプドされた形状 ♪
指先を添えたときの収まりが良く、操作性良し !
( AST-101 ML+ )
長尺モデルに採用されたノンテーパードデザイン
ノンテーパードと言いつつも処理は施されており、先端から徐々にクビレを持たせたコークボトル・シェイプ ♪
極太バットと相まって、見た目にも高剛性を醸しだしつつ ・・・
実際、河口 ・ サーフ等での 大型ルアーの遠投・リトリーブ時のグリップ保持に最適 ♪
( まあ俺は、グリップ形状関係なく結局ジャークしちゃうんだけどね ・・・ 趣味だからね ・・・ 笑 )
ガイドはシリーズ全機種、ステンレスフレームのSicのKガイド !
無論、「 機能 」 ・ 「 強度 」 ・ 「 軽さ 」 とも申し分ない !
ただ、几帳面な私が、個人的に少し気にするのは 「 サビ 」 !
チタンと違い、手入れをしないと、いずれ確実にステンフレームに錆びが生じる。
かく言う私自身、毎年寒期、カマス釣りといったライトソルトの釣りで活躍の
礁楽 ( ステンレスフレーム採用モデル ) に薄っすらとサビが浮いてきている ・・・
もっとも、使用し始めて5年を経たロッドのバットガイドフットに、少しサビが滲み出したという現状からすれば、
余裕で10年以上は使える感じであり、無論、魚を釣るという機能的には、今のところ何の問題もない ! (笑)
サビが浮いているのが、「 何となく嫌 ! 」 という美的センスの問題なのかもしれない。(笑)
まあ最近は釣具店なんかで、ガイドの交換等のサービスも行ってくれるので、
最悪サビが進行し、ガイドがもげるなんて事態が起こった時は、
そのタイミングでチタンガイド等にフル換装するでよかろうかと思ってしまっている ・・・
( だいぶ先な話な気はしますが ・・・ )
まあ 「 ステンフレームは確かに錆びるが、それにしても十分な耐久性 ! 」 という話 ♪
尚、間違いなく最良なのは ・・・ 「 釣行直後のメンテナンスを怠らないこと ! 」 ですが ・・・(苦笑)
( 参考画像 : シャドウ・パンゲア ダブルロック部位 )
また、アステリオン ・ シリーズ にて、個人的にかなり好印象なのがリールシートのダブルのアップロック ♪
釣りの最中のリールロックの緩みが、異常に気になる性質な私 ・・・
愛用の パンゲア もアップロックで、緩み防止の為、ダブルロックを採用しているわけですが ・・・
上記載画像の通り パンゲア のそれは、プラ素材同士でのダブルロックとなっており、
長時間釣りを続けていると、振動等の影響で、グリップは緩まずとも
ロック・リング側のみ緩む症状が出ることがある。
数時間に一回ほど、チェックを兼ねて、締め込むだけの行為ではあるわけだが ・・・
まあ ・・・ 私が几帳面過ぎるというのもあるでしょう ・・・ (苦笑)
対して、今回 アステリオン ・ シリーズ に採用のロック・リングは、金属パーツ !
リールロックのカーボンパーツとの異素材接合により、密着するようにロック !
長時間使用しても、緩み知らずの締め込み感 !
実際、過剰な締め込みは、素材に食い込んでしまう可能性が高いので、
気持ち 「 キュ ♪ 」 くらいで、十分すぎるロック力を発揮 !
几帳面な私をして、ストレスフリーな使用感が実現されております ♪
アステリオン ・・・
怪物の名を冠すには、あまりにスマートなロッド性能 ・・・
高感度・高剛性を誇る パンゲア は、間違いなく絶対飛距離 ・ 絶対感度等
ロッド性能の各項目のピーク値で、 アステリオン を上回る性能を叩き出すだろう。
しかし一方で、その代償として ・・・
キャスト時、狭いキャストタイミングを釣り人側に要求したり、
魚とのファイト時、魚の急な抵抗に対して、釣り人自身によるリニアな挙動対処を必要としたりするのも事実 ・・・
対する ASTELION ・・・
恐らく10の力を以ってしてキャストしても、
ブランクスの曲がりにパワーを喰われ、8の力しか活かせないだろう。
また パンゲア の感度を10とするなら、
アステリオン は、やはり8までの感度しかだせないだろう ・・・
そう ・・・ ピーク性能の差は、明白だ ・・・
だが、いざ現場で、実釣の場で比較した際はどうなのか ?
ピーク飛距離でしか釣れない場面というのが、釣行時 どれほどあるのか ?
「 カツン ! 」 とアタリは感じたが、残念ながら乗らなかった経験は ?
はたまた、足下まで寄せた魚が、最後の最後で突っ込み、
もう一歩のところで、信じられない程、あっさりフックアウト ・・・
ロッドティップが悲しく宙に跳ね上がる光景を見たことは ?
ピークパワー ・ ピーク飛距離 ・ ピーク感度等 を追求する事により生じてくる
「 シビアな取り扱い 」 を、使い手のスキルに求めるのではなく、
あえてピーク値を捨て、ロッド性能を高いレベルでバランス良く押さえることにより、
どこまでも 「 素直な扱い易さ 」 を実現 ♪
さらに、ピーク値を捨てる事により得られた恩恵が ・・・
圧倒的な加重への追従性 !
即ち ・・・ 魚への追従性 ! !
弾くことなくバイトに追従 !
フッキング後は、魚の挙動に追従し、ことごとく抵抗を吸収 !
危なげなく安全に魚を寄せ、確実にランディングに持ち込ませるという実釣性能 ! !
魚を掛け、確実に捕獲するという行程を
恐ろしく容易に、オートマチックにやってのけるロッド !
ASTELION ! !
そう ・・・ これは ・・・
「 怪物の名を持つのにスマート 」 なんじゃなくて 「 怪物じみたスマートさ 」 なんだ ・・・
【 掲載商品 】
ASTELION AST-86 ML ・ ASTELION AST-101 ML+ ・ SHADOW PANGEA SP-100 M