夏の陽気となった週末
富山遠征をあきらめた私は、地元の山で、釣り仲間と竿を振っている。
この日の河川は、小岩と礫でできた、ベンド ( 曲がり ) の少ない棒川。
変化に乏しい渓相は、基本狭く、速い流れで ・・・
狙うべきは、霞んだ流芯絡みか、
数少ない落ち込みや、流れの中に佇む小岩が作り出す ヨレ ・ 泡 ・ 岩陰 といった感じ。
アップでミノーを泳がせ魚を誘うには、流れが速すぎる為、基本ダウンで流れを探りつつ、
時折、少ない岩陰にジグ撃ちの要領で、ミノーを撃ち込んでいくような、
点の釣りが折混ざる状況となったわけだが ・・・
乏しい変化に対して、皆が同様に攻める為、魚の反応は渋くなっていき ・・・ (笑)
当然一段釣果を上げる為には、ひと工夫が必要となり ・・・
よりタイトなアプローチ ・・・
2投目を必要としない正確無比なキャスト ・・・
はたまた、他の釣り人が見逃しがちなポイントをエグったりと ・・・ (笑)
シビアな釣りへと進んでいく ・・・
乏しい変化の中では、水深の無い岸際のこんな岩でさえ、
十分な怪しさを醸し出すわけで ・・・
不用意に近づくのはご法度 !
一見ショボショボな岩陰の暗闇の中に、
一撃にてタイトに GH50 を、ねじ込み投じられさえすれば ・・・
ルアー着水と同時に ・・・
ヌルッ ! ?
と黒い影が蠢き ・・・
GH50 にアクションをかける間もなく 、フックアップ ♪
グッドサイズのイワナが潜んでいたりするわけです ♪
とまあ ・・・
キャスト精度と、そもそも怪しい岩陰に気を留められるかという慧眼が必要ではありますが、
こういった穴撃ち ( ストラクチャー狙い ) は、所謂ビジブル・ストラクチャー狙いの為、分かりやすい ・・・
魚が潜みうる怪しむべきレベルを、一度理解すれば、誰しも注意深く、叩き出すわけで ・・・
この日も、手練た釣り仲間に攻め尽くされた岩陰は、瞬く間に綺麗に魚が抜かれていき ・・・
無反応な流れへと変貌していく ・・・
ストラクチャー絡みが期待できなくなった今、
残る攻めどころは、深く掘れ霞んだ流芯絡みしかないわけだが ・・・
これまた、皆同様に考えるわけで ・・・
一応にも手早くダウンにミノーを通し、チェックが入れられている ・・・
無論、私も GH50 をダウンに投じ、流芯付近を探っており、
淵尻の霞んだ深みに、魚が潜んでいないとは到底思えないわけだが ・・・
実際反応はない ・・・
目の前の流れ ・・・
ただでさえ狭い川幅が、より一段チョークした速い流れ ・・・
強烈な水押しに、否応なく浮き上がるミノー ・・・
何とかあの流れの中、怪しく霞んだ一段下の層、ちょっぴりでもいい下のタナにルアーを留めたい ・・・
「 ウェイトにものを言わせて、沈めてしまえ ! 」 と投じた私の GH50 ( 板オモリチューン ) は不発 ・・・
ならばと渓流用のロングビルミノー を試すも、流れに負け、浮き上がってしまい不発 ・・・
ルアーボックスに忍ばせておいた重たいスピナーも試したが、みるみる浮き上がり不発 ・・・ (笑)
「 ダメだ ・・・ どうしても浮き上がる ・・・ 」 と悩みつつ、霞んだ流れを睨みながら、しばし思考 ・・・
すると ・・・ ここでハタと閃き ♪
確信に近い期待を感じつつルアーを交換 !
流れに投じた一投 !
流れの中に消え込み、流芯にステイさせ、
時折暴れつつも、ピリピリとした正常挙動を手元に伝えつつ ・・・
押しの強い流芯の流れの中を逆巻く為、ゆっくりとじっくりとリトリーブしつつ、
エビらない程度、破綻しない程度に繰り出した弱々しい誘いに ・・・
ドス ! !
重々しいバイト !
霞む流芯の中で、魚体がひるがえり、ギランと光を放つ ! !
即座に流れにのって川を下り、疾走する魚 !
呼応して勢いよく鳴き出したドラグ音を聞きつつ、予想通りのハマりっぷりに思わず ・・・ したり顔 ♪
さんざん投げたミノーには反応せず ・・・
流れの中、霞の中に隠れ続けていたイワナ君 ♪
GH-Vib 38 は初体験だったもよう ♪ (笑)
バイトの肝は、単純で ・・・ ミノーがタナに入っていない !
そう ・・・
「 ミノーでは浮いて、届いていない ! 」 というもの。
どうやらシンキングミノーを多少重くチューンしても、
リップが否応なく流れを噛み、抵抗となってしまい、どうしても浮く ・・・
浮きにくいとされるオフセット系のリップのシンキングミノーも試してみたが、それでもやはり浮く ・・・
スピナーの自重をいくら重くしても、激しいブレード回転が抵抗となり、
あっという間に浮きあがった様子を見て、
「 なるほどウェイトがあっても、 抵抗物がついていたらダメなんだ ! 」 と、ようやく気づき ・・・ (笑)
できるだけ突起のないもの ・・・ ボディ自体でアクションするものと考えれば、思いつくのは ・・・
バイブレーション ♪
そう ・・・
GREAT HUNTING GH-Vib38 !
エッジの効いたフォルムの GH-Vib38 ならば、尚更水キレよく、
激しくアクションしつつも破綻せず、しっかりと流れを泳ぎきり 、
ミノーでは浮き上がってしまう、一段下の 「 おいしいレンジ 」 を、きっちりとトレースできることにより、
期待通りのバイトを引き出せたと ♪
5gミノーが弾かれる流れでも、3.7gの GH-VIb38 ならば攻略可能という事実 !
攻めきれていなかったあの流れ ・・・
インビジブルな霞んだ流れの中から、もう一匹を引き出せる 必殺渓流バイブ !
GH-Vib38 ! !
これだから狙える流れとタナがある !
今回の使用タックル
ロッド : GH67-3LS Kamloops Stinger 673
リール : シマノ 2000
ルアー : GREAT HUNTING GH-Vib 38 ( LZ CHART BACK YAMAME )
: GREAT HUNTING 50 Flat Side ( FS ) ( M BLUE STREAM )
ライン : PE 0.8号 + フロロ 5lb