ようやく春めいてきました。
強い南風とともに移動性の低気圧が週ごとにやってきて暖かい雨を降らすため、私の住んでいる千葉県の房総半島リザーバーでは2月中旬にはその雨で水温が一気に上がり、場所によってはもう10℃を超えています。この時期、狙い目はこの雨。シャローで冬をすごしたバスは急な水温上昇でもちろん活性が上がってきますし、水温の上昇につられて深場からもバスがどんどんシャローへ上がってきます。
雨に伴うローライトはこういったバスの活性をより高くし、また低気圧が連れてくる風はベイトフィッシュを風下のバスの狩場へと追いこんでくれます。またその雨で発生した大小問わずとしたインレットは地表のエサや冬の間湖に少なかった有機物を運び、そこにはベイトフィシュが集まり、バスも寄ってきます。特にこの時期は普段どこにいるのだかわからなく狙うこともできないようなビッグフィッシュも同じような動きをしてくれ、また小さいバスがまだ動いていないため、ビッグバスを狙うのは最適な条件がそろっています。これを狙わない手はありませんね。
狙い方ですが、まずインレットやバッグウォーターはマグドラフトなどのスイムベイトが定番。テールアクションの強いスイムベイトで捕食のスイッチを入れてやりましょう。それから個人的にはVIBRATION-Xヴァタリオンがお勧めです。
このルアーは巻きで使っています。フラットサイドの強い水押しによるアピールと横方向へのすばやいアクションが効果的なのだと感じています。近年多いブルーギル捕食型のビッグサイズには強烈にアピールできています。
それから、しっかりとしたレイダウンや立ち木には i-SLIDE185。立ち木はあまり沖のものを狙わずに、岩盤などでも良いので岸に近いものの方が実績があります。360℃ターンでカバーの外にバスを誘い出してやれたなら、この時期は口を使わせるまでそれほど時間はかかりません。
ショアカバーは雨の日は濃いところを捨てても大丈夫です。むしろ下まで光が入るような浮きゴミの小さなカバーに流れ込みが絡んでいるようなロケーションがあればそこは狙いたいスポットです。バスは落ちてくるアカガエルなどを狙って上を向いているので、テキサスリグなどよりもポニーガボットなどのフロッグ系で狙います。
それからシャローフラットも水温上昇とローライトで徘徊するバスが多くなるため狙い目です。私のお勧めは圧倒的に ONETEN Jr. です。
サイド方向へのダートがメインに作られたこのミノーはフラットに上がったバスの目線を捉えて離しません。亀山ダムでは実績十分。今までたくさんのプリバスをキャッチしてきました。ONETENオリジナルは少しブレイクがあるようなところでバスを下から誘い出すように2つのミノーを使い分けています。また風下のウインディーサイドではONETEN MAX LBOⅡ。
LBOⅡの風の中でのキャスピタリティーは強烈な武器です。そして荒れた水面の直下で激しくアピールしますので、狩場にいるバスにはたまらないでしょう。狩場が深い場合はDEEP-X200も実績がある攻め方です。狩場になるのは風下、そして何かに風が当たり、魚探画面が黒くなるほど何かが映るところです。この何かは水中に巻き込んだ泡だったり、流れてきたゴミだったりベイトフィッシュだったりしますが、とにかくたくさん映るところが経験上狩場です。インレットの回りも同じようになっています。
もし雨が強く、水に濁りが入るようでしたらその濁りの中はV9・スピナーベイトなどで狙ってください。
濁っていても水温が高いほうへバスは寄ることがあります。そういったシーンではもう少し水温が高くなればクランクベイトの出番もあります。春私が最初に投入するクランクベイトはシャローならサイクロン。実績はご存知の通りです。
雨の中での釣行になるので安全に気をつけ、また、暖かいとはいえまだ10℃台なので長い雨にはご注意、魚も再びスローになってしまいますし人間のほうも風など引かないように十分に防寒で挑んでください。