多くのカバーで湖岸線が埋め尽くされている亀山ダム。
湖のどこに行ってもカバーだらけで、どのカバーでも釣れてしまいそうな雰囲気にさせられてしまう程豊富にカバーが存在しています。
それだけ目に見えるカバーであれば誰もがカバーでの釣りを展開していき、当然の様にプレッシャーがかかってしまう。
そんな亀山ダムでのトーナメントは過去に、カバーの釣りが上位を独占する。というような時代もありました。それは亀山ダムの叩き尽くされたカバーで爆発的な釣果を叩き出す事ができるパワーフィネスというスタイルがあったから。
カバーのバスをテキサスリグやラバージグで釣っていくのではなく、スモールラバージグやネコリグ等のスピニングタックルで扱うルアーをPEラインを使用し、難攻不落なカバーにダイレクトに送り込み喰わせ、カバーから抜いていく。
このパワーフィネスというスタイルは誰にでも容易く扱える釣りとは言い難い釣りのジャンルでした。
その反面、そのテクニックをものにしてしまうと圧倒的なアドバンテージを得られるというのがパワーフィネスというスタイルの強みです。
今回私が監修させて頂いた
F5-66XS・BUSH HACK KAMEYAMA-EDITION
は亀山ダムで生まれたパワーフィネススタイルをより快適に、そしてデメリットと感じていた点を克服したロッドになっています。
6フィート6インチという長さはハングの中に入ってのキャスト等の取り回しやキャスト精度とカバーからバスを抜き出すのに必要と考えた長さ。
取り回しに関してはリアグリップをかなりショートにしていて、防寒着を着ていてもキャストがし易く手首を使っての小技も効かせやすくなっています。
ティップはガチガチなパワーフィネスロッドよりやや弱めなソリッドティップを採用していて今までありがちだったカバー内でのフッキング後にカバー化けしてしまうという点を改善。
パワーフィネスで使用するルアーは小さなフックの為にフッキング時にフックがしっかりと掛かりづらく口切れやスッポ抜けが発生してしまう事もあります。ソリッドティップにする事で口内でフックポイントが最初に触れた部分からそのまま「スッ」と深く刺さっていくそんなイメージです。
これがガチガチに硬いティップであると初期掛かりの位置によっては口切れで一瞬重みが乗っただけで、フッキングでカバー化けしてしまうと言う状況が発生してしまいます。
柔らかなソリッドティップにする事で得られるもう1つのメリットはキャスト性。
硬いティップになるとただでさえキャストの難しい軽量ルアーのウエイトが乗せづらくなってしまいパワーフィネスの持ち味である複雑なカバーの際奥に軽量ルアーを送り込むという事が困難になってしまいます。
パワーフィネスで使用する事の多い3.5〜5gのスモールラバージグや4〜5インチのストレートワームに2〜2.7gのネコリグをピッチングでのキャストは勿論、サイドキャストでもリグのウエイトを感じながらのキャストが可能となっていて、カバーが倒れ込んでいる奥域のあるピンスポットへも遠距離からのキャストが決め易い仕様です。
ベリーからは一気にパワーを上げるというよりもティップの曲がりに追従する様なイメージでベリーの前半から後半にかけて徐々にパワーを上げていて、ショックに弱いPEラインのブレイクを防ぐという面があり、ある程度のクッション性を持たせています。
こう言うと弱めなパワーフィネスロッドかと思われるとか思いますがバットはしっかりとバスの動きを止めてカバーの奥から引き抜くパワーを持っています。
実際にテスト時には60クラスをカバーから引き抜く事も出来ていますし、超複雑なカバーへのピンポイントキャスト性、小さなフックをしっかりとフッキングさせるフッキング能力、ビックフィッシュをカバーから引き剥がす強さ等、私が必要だと思うパワーフィネスロッドの理想を形にする事ができました。
そして、何よりもデストロイヤーカーボンヘッドモデル F5-66XS・BUSH HACK KAMEYAMA-EDITIONの実力はハイプレッシャーレイク亀山ダムのバス達が釣果として証明してくれています。