2019年JBTOP50第4戦エバーグリーンカップは関東の広大なバスフィールドの1つ北浦で開催された。
夏から秋へ変わりゆく既設の過渡期、台風の接近により夏が舞い戻ったような気候の中での開催となった北浦戦はコンディション的にはかなり厳しく、ローウエイトの戦いとなった。
北浦でのTOP50戦、私は過去に2度優勝し、それ以外もかなりの高確率で表彰台へは上がっている。このフィールドは正直得意で、知っているポイントの数やバスの動きなど、誰よりも熟知していると思っている。それゆえに負けたくはない。その気持ちも強い。
そんな北浦だから、今回はかなりのロースコアな戦いになると早い段階から見極めていた。
リミットメイクがキーになるのだが、一箇所から釣れる魚も少ないため、広いエリアを走り回ってカバーする、いわゆるランガンの戦略をとらざるを得ない。その場合エリアの釣りというわけでないのでやはりワームやジグでピンスポットを撃つことが多いのだが、トップウォーターもそういった戦略には欠かせないルアーだ。
今回はPOPX。
この水系は透明度が低いため、思った以上に浅いところ、ボートが到底入れないシャローにもバスがエサを追って入ってくる。トーナメント中は天気がずっと良かったので、そういった魚は決して多くないが、それを効率よくPOPXで拾うことができた。
狙っていくのは先に述べたような浅いハードボトムや葦際の超シャロー。なぜポッパーかというと、やはり水が濁っているため、バスを音でしっかりと誘って、それでいてターンを繰り返すことで極力同じ場所でバスにスローにルアーを見せられるためバイトに持ち込みやすいからだ。バズベイトなども有効な時期があるが、この時期はそれほどスピードが必要ではない。POPXの良いところは適切なポップサウンド、それからヲーキン・ザ・ドックという左右の首振りが大きくできてルアーをポイントに留めやすいこと。浮きすぎずミスバイトを減らす絶妙なバランスにある。小ぶりながら飛距離もでるため、トーナメント攻略にはとても適している。
さてトーナメントだが、初日はピーカンで気温が上がった。北浦水系の下流域から攻め、テキサスリグの葦撃ちと、水門に絡む杭をダウンショットで攻めリミットメイクに成功。ウエイトは2,292gで14位と十分上位を狙える位置につけた。サイズに恵まれなかったことがアンラッキーだった。。
2日目も真夏のような天気。初日とは逆に北浦上流から釣り下って行った。ボトムがうっすら見えるようなゴロタ石のポイントでPOPXにチェイス。それをフォローのノーシンカーでキャッチし1本目、続いてPOPXで2本目をキャッチした。気温が上がってからは水温も大きく上がり、水面の反応はなくなったので下流へ下り初日と同じローテーションでリミットメイク。
しかし二日目はサイズがさらに小さく、数少ないリミットメイカーながら2,252gと大きくジャンプアップはできなかった。
最終日の決勝はウエイトが僅差なため勝負に出た。北浦でギリギリの時間までキッカーを狙った。しかし反応がなく、水位が少し増えていたことをキーワードに下流域へ下り。葦をPOPXとテキサスリグで攻め、4本キャッチ。何本かミスバイトがあったがとりきれず、2412g、総合5位でフィニッシュとなった。これで年間のタイトルレースも3位まで浮上。前人未到の4度目A.O.Y.に向けていよいよ最終戦を残すだけとなった。
最後になりましたが、今回もたくさんの応援ありがとういざいました。
小森嗣彦