皆さんこんにちは。
東京湾奥エリアの加藤です。
今回は、この秋に発売されたばかりの新生シーバスロッドである空海シリーズにラインナップされている『CK-96MS』についてのお話です。
この空海シリーズは、バスロッドの名竿Destroyer(デストロイヤー)の最新技術を用いて開発された、新しいコンセプトのシーバスロッドです。
その中の1本である『CK-96MS』はファーストプロトの段階からテストに携わっていますが、今回は最終プロトおよび製品版のインプレッションになります。
先ず、この『CK-96MS』を使い続けて感じたのは、シーバスゲームにおいて避けては通れない『バラシ』が驚くほど少ないということです。
この秋~初冬は、数年振りに本気で集中してシーバスゲームをやり込んだのですが、10月後半からの1ヶ月半で、80cmオーバーのランカーシーバス20本を含む70cmオーバーのシーバスだけでも70本以上キャッチできているということが、この『CK-96MS』は『バラシがかなり少ない』事のなによりの証明になるのではないかと個人的に思います。
ハイシーズン中盤から狙い始めた事や、決して潤沢ではない釣行回数、アングラーで混み合う実績の高いポイントを避けての釣行の為、ヒット数そのものは特別多くはないと思いますが、特筆したいのは、フックアップしたシーバスはかなりの高確率でキャッチできているということです。
そしてこの秋は、ファイト中に「これはランカーかな!?」と思える重量感のあるシーバスを『CK-96MS』でバラシたのは僅か2回のみ。
今秋の自分のシーバスゲームを改めて客観的に振り返ってみると、いくら秋の東京湾奥と云えども、これはちょっと尋常ではない捕獲率(ヒットに対するキャッチ率)だと思います。
勿論、バラす事が全く無いというのは有り得ないのですが、シーバスのサイズが大きく(重く)なるほど、捕獲率が上がっているのは間違いありません。
ロッドの性質としては、適度な張り感がありつつもしなやかさと粘り、そして曲がった状態から素早く戻る収束力があるレギュラーテーパーのブランクスとなっています。
ティップからベリーにかけては、フルキャストした先での僅かな流れの変化や小さなバイトを伝える感度、そのバイトを乗せるしなやかさが高レベルで融合しています。
また、このティップからベリーにかけてのしなやかさと収束力の高い特性により、フルキャスト先でのミノーのジャークやトゥイッチ、トップウォーターペンシルの操作性も非常に良いので、流す釣りだけでなくロッドワークで誘い出すアプローチにも長けています。
現在テスト中のミドルサイズのシーバス用プロトペンシルではデイゲームで88cm・6.6kg、そしてナイトゲームでは97cm・6.2kgのランカーシーバスもキャッチしています。
(プロトペンシルについては、またいずれブログでご紹介しますね)
88cm 6.6kg《プロトペンシル》
Mクラスのパワーを備えたバットは、一言でいうと『曲がる』特性です。
これは、軟らかいという意味ではなく、魚のサイズと引きの強さに応じて曲がるというイメージです。
ランカーシーバスの強い引きにもしっかりと曲がって追従しつつ、ジワジワといつの間にか足下まで寄せてきてくれるのでアングラーの負担も少ないように感じます。
曲がった状態から元に戻ろうとする収束性能も高いので、大型のシーバスのストローク幅の広い高速ヘッドシェイクや豪快なジャンプ、エラ洗いでも、しっかりと追従して適度なラインテンションを保つ為、身切れやラインテンションがユルんでフックが抜ける等のバラしが少ないのだと思います。
ちなみに僕が行っているアワセの方法ですが、バイトを感じてアワセを入れる際に瞬発的なアワセではなく、ストロークを多くとったスイープなアワセをしています。
また、アワセの際はできる限り多めのストローク(幅)と取るために、横方向(腰を回転させる)へのアワセを多用しています。
《カゲロウ155F》
しっかりとしたアワセを入れることでバットの強い部分で、分厚いアゴを持つ大型シーバスにファーストインパクトでしっかりとフッキングを決めるのです。
これのアワセ方は、CK-96MSの特性である『良く曲がる』ことに起因しているのですが、『しっかりと曲げてバットまでフルベンドさせて重みを乗せる』というイメージで使ってください。
アワセを入れてバットに重みが乗ったら、そのまま1~2秒耐えることで更に深くフックが刺さります。
その後、シーバスがヘッドシェイク等を始める前に8割程まで力を抜いてファイトをすれば、必要以上にシーバスを暴れさせることなく寄せてくる事ができます。
リールのドラグ設定ですが、僕は比較的強めにしています。
普段からレバーブレーキリールを使用しているので通常はドラグを完全に絞め混んでいますが、それでは正確なインプレッションが出来ないと思い、少しドラグが出る設定で使用しました。
PE1号又は1.2号で70cmオーバーがヒットし、アワセの際にドラグが僅かに出るかどうか?という感じです。
ただ、ドラグを目一杯締め込んだ状態でもアワセ切れは皆無です。
6kg超のランカーシーバスの強い衝撃でも、良く曲がるロッドが唐突な衝撃も吸収してくれています。
もしアワセ切れが起きる場合、ラインのダメージやリーダーの結束部、ガイド等の外的要因をチェックしてください。
また、ドラグ設定が弱めなら、アワセを入れた際にドラグがジーっと鳴ってラインが出ると思いますので、その場合はロッドをフルベンドさせつつ巻きアワセも兼用するのがお勧めです。
キャストに関してですが、カッター90やX-80jr SWなどの小型のプラグはティップ投げで必要十分な飛距離が出せます。
カゲロウ155FやバタリオンSWといった40g前後のプラグなら、ペンデュラムキャストで飛距離を出すことが可能です。
バットまでしっかりと曲げる事をイメージしてキャストしてくださいね。
その日の状況によっては、ランカークラスの群れが接岸する場合も希にありますが、そんな千載一遇のチャンスをモノにできたのも『CK-96MS』のバラシにくい特性の恩恵です。
97cm 6.2kg《プロトペンシル》
今秋は2回のダブルランカー捕獲だけでなく、トリプルランカー、そしてクワッド(4本)ランカーという夜もありました。
《カゲロウ155F & ドラム140》
ランカーが連発するのは秋の東京湾という地域性もありますが、それをしっかりと掛けて確実にランディングまで持ち込む事ができた要因は、やはりロッドによる恩恵が大きかったからと感じています。
勿論、この秋に使用したルアーは全てメガバスルアーです。
皆さんも空海『CK-96MS』をお店で見かけたら是非手に取ってみてください。また、年末年始に釣行を予定されているアングラーさんは安全第一で楽しんでくださいね。
僕の冬休みも釣り三昧です!
それでは皆さん、良いお年をお迎えください。