昨年は一年間開催が中止となっていたJBTOP50シリーズ。今年はシリーズが再開。
福岡県遠賀川でその初戦「ゲーリーインターナショナルカップ」が4月2~4日に行われた。
私はこれまで遠賀川でのトーナメント成績が決して良くはない。他のフィールドではほとんどのところで優勝かそれに匹敵する結果を残してきているのだが、ここでは未だ表彰台にすら上がったことがなかった。
遠賀川は決して広いとは言えない水域のため、ランガンという選択が取りづらく、
私自身が得意としているフィッシングスタイルが思うように発揮できないことがその要因で、
またフィッシングプレッシャーからバスが安易に答えをくれないことで、
試合中に迷いが出てしまうこともこれまで苦戦している理由の1つであった。
大会前プラクティス時、シーズナルなタイミングはスポーニング直前の遠賀川。
春先の不安定な天候とともにバスのコンディションも個体差が激しく、ライトリグで丁寧に探っていても一日2本程度の釣果しか上げることができず、試合展開が全くイメージできないでいた。
一刻一刻と試合が迫る中、このままでは戦略も何もできないと、もう一度エリア全体のコンディションを素早くチェックしたく思いハードルアーでの戦略に切り替えた。
2日間、エリア最上流から最下流までを再チェックし、様々なメガバスルアーをアプローチし、好調だったのはボックスの下に眠っていたX-DADだった。
プリスポーンのバスが上がってくるであろう1.5mから2.5mへ落ちるブレイクのハードボトムにタイトに絡め、
なおかつ根がかりが少なくシャッドルックなボディーという、この時のコンディションに対する条件を満たしていたのがこのルアーであった。
さらに水深が浅い0.8~1.5m前後へ落ちるようなブレイクへはDEEP-X100をチョイス。
DEEP-X100は遠賀川では過去にも実績があり、ローカルの間では隠れたシークレットベイトとして知られている。こうして、たくさんのポイントから多くのバスをキャッチすることができ、エリアの全体像を掴むめ、試合の戦略を立てることができた。
そのトーナメントで、初日が3176g/4本。11位とまずまずのスタートが切れた。
しかし、2日目は東寄りの強風に悩まされ苦戦。
何度かのチャンスはあったものの、バスを検量に持ち帰ることができなかった。
そして3日目、一転した天候は無風の雨。
気温の低下も手伝って私の狙っていたブレイクの下にバスが集まってきた。
プラクティスで把握したフィールドの全体像。
それを知っていたことがこの状況へ効率よくたどり着けた根拠だろう。釣果はフィールドレコードの6285g/5本。
この大会は総合3位でフィニッシュとなった。
開幕戦から最も苦手としていた遠賀川で表彰台に上がることができ、今シーズンは最高のスタートを切ることができた。4度目のシリーズチャンピオンへ向けて最高のスタートを切ることができた。