微妙な使い分けで釣果が変わるディープクランク | Megabass-メガバス

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微妙な使い分けで釣果が変わるディープクランク

私は毎年、7月後半から8月半ばにかけて避暑を兼ねて福島県の桧原湖でガイドを行っている。

 

今年はトーナメントスケジュールの関係で期間が少し短くなってしまい、8月に入ってようやく桧原湖ガイドツアーがスタートできた。

 

桧原湖で釣るのはスモールマウスバス。

この時期は例年であれば虫パターンがメイン。

 

今年新登場したNANO SIGLETTなどは強力な武器になるであろう、そしていいプロモーションもできると出発前は意気揚々であった。

小森嗣彦

 

 

しかし、私が桧原湖入りした日はあいにくの雨。

 

小森嗣彦

 

雨では虫パターンはほぼ沈黙する。

この日は虫は諦め、ミドルレンジのフットボールジグとワカサギにつくバスをダウンショットで釣っていった。

虫パターンを期待して桧原湖に来たため、雨が上がることを望んだが雨雲は途切れることなく、2日降り続く大雨となった。

桧原湖は北部に流れ込む3本の川が氾濫し、私の知る限り25年ぶりの大増水とド茶濁りとなってしまった。

こうなってしまっては、虫パターンはしばらく期待できない。

 

リザーバーならば澄み始めのインレットなどでそういったパターンもあるが、桧原湖は増水で木々が沈み、インレットを確認するところまでボートを進めることが出来なかった。

また、流入する水もしばらく濁りを残していた。

 

25年前のド茶濁りの時は、普段超ライトラインや極小ワームでないと口を使わせることができない桧原湖のスモールマウスバスも、濁ると騙しやすくなるのか大胆な釣りに反応が良かった。

それを思い出し、濁り攻略にチョイスしたルアーはディープクランク。

ロッドは、大雨で濁ることなど想定もしていなかったので準備は曖昧であったが、F3.1/2-70X Z-CRANK ELSEILという、汎用性が高くDEEP-X300200 LBO100 LBOと色々なルアーをそつなく使うことがでるものをセレクト。

特に濁りのひどかった大雨の翌々日はDEEP-X300が大当たり。

 

小森嗣彦

 

フラットエリアの4~5mを少し早巻きで使うと、面白いように釣ることができた。

近年これほどまでにディープクランクが決まったことはない。

 

小森嗣彦

 

DEEP-X300がよかったのは大雨から5日程。

その頃から少し水質も回復してきたので、ブリブリとワイドに動くクランクベイトへはチェイスはあるが、アタックまではしづらくなってきた。

リアクションのクランクから、食わせのクランクへのシフトするため、I×I SHAD TXにチェンジ。

このルアーはロールアクションでDEEP-X300と比べるととてもタイトに動く。

 

水質が回復してくると圧倒的にI×I SHAD TXへと釣果は変わってきた。

巻きスピードも比較的スローが良くなってきた。

 

小森嗣彦

 

I×I SHAD TXF2.1/2-611X KASUMI SIX ELEVENで使用。

このロッドはシャロークランクにも適しており、The KNACKLE LD Jr.でのシャローのウイードエリアやさらに浅いところでも釣果が上がった。

 

小森嗣彦

 

リアクションと食わせ。そんなディープクランクの微妙な使い分けが釣果を分ける、久々の体験だった。

 

自然の力で虫パターンはお預けとなってしまったが、久しぶりの桧原湖クランク祭りはとてもエキサイティングゲームだった。

こんなこともあるから釣行へはやはり準備は万端にしておかなくてはならないだろう。

改めてそう思った今年の桧原湖ガイドツアーだった。