JBTOP50 前人未踏、4度目の年間総合優勝『A.O.Y.』獲得 | Megabass-メガバス

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JBTOP50 前人未踏、4度目の年間総合優勝『A.O.Y.』獲得

2022年JBTOP50、私は2012年以来、実に10年ぶりにこの国内最高峰のバストーナメントでのシリーズ年間総合優勝であるA.O.Y.を獲得した。

 

小森 嗣彦

 

4度目のシリーズ制覇は前人未踏、そしてA.O.Y.の最高獲得年齢記録も9歳と大きく更新した。

まずは応援してくださった全ての方に感謝を伝えたい。

本当にありがとう‼

小森 嗣彦

 

2011年からメガバスのサポートを受けて2012年に3度目のA.O.Y.。

その後10年間も決して低迷をしてきたわけではない。

2015年は2位。2016年にはシーズン中2勝し、総合3位。

そして、昨年2021年シリーズは1位と僅か1ポイント差で惜しくも2位。

この10年間、A.O.Y.こそ逃したものの確実に優勝争いには加わってきた。

しかし、若手の台頭を許しあと一歩このタイトルに届かなかった。

釣りの世界は知識と経験に勝るものはなく、それは年とともに積み重なっていくものだ。

そのアドバンテージを活かし、バストーナメントの世界では稀に50歳を大きく越したトーナメンターが活躍することもある。だが、年間を通してそのパフォーマンスを維持することは難しい。

こと、JBTOP50に関しては前身であるワールドシリーズも含め、40歳を超えた選手がA.O.Y.タイトルを獲得したことはこれまでなかった。

今までのA.O.Y.獲得者はほぼ30代。まれに天才と呼ばれる選手が20代でも獲得しているが、多くの選手が30代で成績のピークを迎える。

私も2012年のA.O.Y.時が36歳であり、そこから10年遠ざかっていた。
バストーナメンターのピークが30代にあることは肉体的な問題もあるだろう。

私も年々、若干ではあるが視力は低下し、一日中行うハードなプラクティスはきつくなってきており、体力や集中力が明らかに落ちてきている。

しかし、私は結果的にここまでハイパフォーマンスを維持できている。

それはなぜか?…

30代でピークアウトが起こる要因として私が考えているのは肉体的な衰えもあるが、知識や経験が引き起こす“思い込み”や“決めつけ”もあると分析している。

大きなアドバンテージであるそれまでの知識と経験が、『必ず、こうだろう』などと決めつけになってしまえば、変化が起きたときに対応ができない。

今や情報や物が次々に手に入る時代だ。それゆえにフィールドも他の選手の力もすごいスピードで変化している。

今までの経験や知識が通用しなかったとき、過去に引っ張られてしまい自分が変わるチャンスを逃してしまえば試合は終わってしまうだろう。

例えば、定番と呼ばれるルアーを見つけることはフィールドを見極めるうえでとても有効であるが、それは今やSNSで多くの人が共有してしまう。

そうして出しどころまで定番化してしまえば、どうしても人と差をつけ難いということだ。

競技は人より釣らなくてはならないのだ。

同じルアーであってもベストな出しどころは常に変化している。

バストーナメントにおいて知識と経験はもちろん大きな武器であるが、そこで立ち止まらないからこそ、その知識と経験はさらに大きく、より強力な武器となるのだ。

 

MEGABASSのルアーも進化を続けている。

10年前、3度目のA.O.Y.を獲得し自分は最強だと思っていた私は当時、ルアーはもう分かった“つもり”になっていたかもしれない。

しかし、10年前には強風の中で飛距離を伸ばせるLBOⅡはなかったし、落ちてくる虫のサイズにマッチしたナノシグレもなかった。

マーゲイとシャディングXの間を埋めるX-ナナハンもなかったし、あれだけ釣れるKARASHIIGXもなかった。

 

小森 嗣彦

 

ルアーは10年でこれだけ進化している。

そして今シーズンは機会もあり、デストロイヤーを本格的に使うこともできた。

 

小森 嗣彦

 

その中でもF2.1/2-611X KASUMI SIXELEVENはフィールドを選ばず、トーナメントで出番の多いPOP-XKARASHII×I SHADなどのライトプラグを効率よく飛ばすことができた。6’11”と長めのレングスと柔軟なスローテーパーはファイト中のミスもリカバーするとができ、とても武器になった。

F2-66XS WhippetKARASHI iGX をはじめとするライトプラグをボートから使いこなすのに最適なロッドで、特に春先の河口湖では大活躍であった。

F5-70X MAD BULLはこれも試合中に出番の多いスイムベイト系をメインに使用していた。

汎用性が高く、スイムベイト→スピナーベイト→ジグといったローテーションもこのロッド1本で対応できた。

そして、F4-65X ONETEN STICK。ワンテンはもちろん、私はバズベイトやスピナーベイトをこのロッドでやっていた。バットパワーがあり、ジャークベイトを水中ではじくのにはもちろん最適だが、そのパワーはワイヤーベイトのフッキングにも向いている。

これらのアイテムの“進化”も私を留まらせることなく“進化”へと導いてくれた武器であった。
この進化こそが10年ぶりに私をA.O.Y.に導いてくれたのだ。

 

最後にもう一度、応援してくださった全ての方に感謝を伝えたい。

本当にありがとう‼