こんにちは、メガバスプロスタッフの小森嗣彦です。
バサーオールスタークラシック2024が、2024年11月23~24日に霞ケ浦の大山トーナメントプレイスで開催されました。今年は例年より開催時期が少し遅く、大会一週間前までは比較的暖かい気候が続いていましたが、前週くらいから木枯らしが吹き、強烈な冷え込みが入り、水温が低下していく中での大会開催となりました。
この水系は広大なエリアの中からバスを探さなくてはならない。無論限られた日程でのプラクティスでは、手返しのいい釣りが求められます。そのような状況下で使用するルアーの代表格が「スピナーベイト」です。
よってプラクティスでは「SV-3」で大きなエリアを探り、バスの多いところを絞り込んでいきました。
スピナーベイトは比較的このような急激な冷え込み時にも威力を発揮するルアーの一つ。とくに霞ヶ浦水系においては、バズベイトが主流の夏場から、水温が下がり始める頃には主流はスピナーベイトに代わり、水温15℃以下になると、とくに出番が多くなるルアーだと感じています。
スピナーベイトの最大の特徴はスナッグレス性能。ストラクチャーの近くを通しても根掛りにくく、タイトに通すことができるのが武器で、ストラクチャーを狙う必要性が高いこの水系での釣りでは重宝されます。
ただ横に引くブレード系ではチャターという選択肢もあり、近年では「チャーターを使うからスピナーベイトを使わなくなった」という声も少なくありません。ただ、私はチャターとスピナーベイトは、確実に「一線を引いた別のルアー」だと考えています。
しかしスピナーベイトは何を使っても一緒ではない、そしてただ巻けば釣れるというものでもありません。この水温低下期に特に効果的なのは「バイブレーションが強い」タイプです。
SV-3はキール加工の施された特殊なインクレディブルSVブレードにより、類を見ない強いバイブレーションと独特なフラッシング効果が生み出します。
このバイブレーションとフラッシングで、水温低下により反応の鈍くなってきたバスの目を覚まし反応させることが可能。またSV-3はビッグバスを確実にキャッチするために必要不可欠な強度の高い太めのワイヤーを使用しています。
太めのワイヤーは、掛けたビッグバスを確実にキャッチするために不可欠であるし、リーリング時にストラクチャーにコンタクトさせていく中でも、泳ぎを安定させる役割も果たします。ワイヤーが強いとバイブレーションを弱めてしまいそうなるものですが、SV-3のブレードが起こすバイブレーション強さはヒラメンスカートが見事に揺れ動く姿を見てもお分かりいただけるでしょう。
よって、SV-3はストラクチャーサイドでかけた魚を瞬時に強引にボート際まで寄せることができ、 ストラクチャーにぶつけたり、他魚種のファイトなど数々のダメージにも強いアドバンテージがあります。そして何よりもこのSV-3をチョイスしている理由に、その小さなシルエットとバランスのいいフックも挙げられます。
この時期、スピナーベイトにアタックしてくるバスは水温低下により、やや低活性となっていたり、あるいは餌が少なく、やや活発にルアーの距離を追わない傾向にあります。また、通常では水深50cm前後のところにいるこの水系のバスが、この時期は1m くらいまでレンジが下がることがあり、 そのような少し下がったバスも、また低活性なバスも 瞬発的に口を使ってはくれるが、Uターンするように帰ってしまうためフックアップが難しいことがあるのです。
トレーラーフックを用いる方も多いと思いますが、SV-3のような全体のシルエットがコンパクトなものをチョイスすれば、トレーラーフックなしでもフックアップの確率が向上するでしょう。
また、着水後の立ち上がりやストラクチャーにコンタクトさせた後の姿勢の復元力は釣果に直結します。ただ巻くだけでは釣れないと先述しましたが、この復元力を利用し、スピードを変化させたりすることがより多くの釣果へ繋がっています。SV-3のバランスの良さは他のスピナーベイトと比べても群を抜いているのです。
このSV-3にマッチアップしたタックルですが、私はデストロイヤーのF4-65X ONETENSTICKをチョイス。
ギア比7 前後の左巻きのリールを使い、ラインはナイロンの14ポンドをセット。ONETENSTICKを選ぶ理由としては、手返しよく投げやすい 6.5フィートという絶妙なレングスが、ストラクチャー周りなどへアプローチしやすく、さらにF4という適度な硬さは、操作性も高くシングルフックを確実にフックアップするパワーも備えているためです。また魚をばらしにくいレギュラーテーパーであることもこのロットを愛用する理由です。
プラクティスでこのSV-3を使い多くのバスをキャッチし、広いエリアからバスを探し出すことができました。試合のプランもそれをもとに構築。
試合当日はさらなる冷え込みが入り、また天気が快晴、そして日中は思いもよらない強風と悪いコンディションが重なり、さほど釣果を伸ばすことができませんでしたが、初日のファーストフィッシュはこのSV-3がもたらしてくれたものでした。
早い段階でキーパーをキャッチすることで試合展開を掴むことができ、結果的にこの大会は3位に入賞することができました。
スピナーベイトは意外にも冬でもよく釣れるルアーなのです。またこれから冬を超えた春時期にかけても、非常に有効なルアーになりますので是非SV-3を投げて頂きたいです!
下記YouTubeでは今回ご紹介したSV-3をはじめ、オールスターの攻略パターンを解説しておりますので是非こちらもチェックしていただければと思います。