神童の醸し出す雰囲気 ~ KIRINJI 90 ~ | Megabass-メガバス

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神童の醸し出す雰囲気 ~ KIRINJI 90 ~

こんにちは!メガバス・ソルトスタッフの中澤です!

お久しぶりです。
最近はリアルタイムな釣行・釣果報告はInstagramを利用しておりまして・・・宜しければインスタの方もチェックいただきたく思います。

 

 

さて梅雨入り前にして、既に初夏を思わせる陽気な今日この頃でございまして・・・私のホームとする富士川もハクやイナっ子、それに手長エビ等、豊富なベイトが蠢き始めており、安定したベイトの気配に、いよいよフィッシュイーター達も賑わいだしております!

 

 

河原を歩きつつ、ざわつく浅瀬の水面に DOG-X Jr. SWなんかを手早く躍らせれば、ハクが容易に引っ掛かるほどで・・・潮位変動に合わせて移動する、こういったベイトを追いかけて、シーバスをはじめとしたフィッシュイーター達も「サーフ~河口~河川内」を行き交っている様子です。
そういうわけで、この日はベイトの行動に合わせ、上げ潮の水位上昇に乗じて河川を遡上してくるハク・イナっ子達が、遡上途中にある瀬にて一時停滞するタイミングを狙って釣行。微妙な水深で水没している瀬の上を、上りつ下りつしながら彷徨うベイトの群れを捕食しにやってくる魚を狙ってみました。

この日の状況を申しますと、川は降雨の影響で「いい感じ」にやや濁り。
既述の通り微妙な水深の水没瀬は、警戒心薄まったイナっ子達が右往左往しておりまして、雰囲気的にはかなり好条件な感じだったのですが・・・不思議と「ボイル的なもの」は一切起こらず、とても平和な感じでありまして、拍子抜けな印象(笑)
それでも「魚が潜んで居ても何らおかしくはないはず!」と気持ちを整え、キャストを開始しました!
使用したのはメガバス・ウェイクベイトの神童「麒麟児」こと KIRINJI 90

 

 

イナっ子達は浅い水深の瀬を、時折水面を賑わしながら上流へ上ってみたり、はたまた急に下ってみたりという感じでしたので、水面を攪拌しながら存在感を放つ KIRINJI 90 は、いかにもピッタリな印象♪
ベイトの蠢く様子から、特に「シビアなトレースコース」の必要性も感じなかった為、アップもダウンも一投で両方試せるU字リトリーブが効率的かと、点々とキャスト位置を変えながらポイントを撃っていきました。
「緩い流れ」に、「広範囲に散って蠢くベイト」そして「特に分かり易いボイル無し」な状況で、いまひとつ魚の位置が掴めない為、点々と丁寧にポイントを KIRINJI 90 のU字ターンで刻んでいったのですが、なっかなか反応は無く・・・弱気になりかけておりました。
安定したウォブンロールで泳ぎながら、濁った水面に航跡を残す KIRINJI 90 が「狙いのポイント」を流れに乗って下りつつ、残念ながら何事も無くターンを終え、今度は逆巻きにて私の方へと水押ししながら戻ってくる。そして何事も無いままに流れを泳ぎきり、気を抜きつつも竿先を下げつつ足元まで丁寧にリトリーブした KIRINJI 90 が竿先まで残り1m程に迫った時・・・

『 ボスッ!! 』

突如、強烈な破裂音と水飛沫が足元で起こり・・・一瞬で KIRINJI 90 は行方不明 !?
直後に目の前の濁った激浅の水中で、黒く長い魚影が反転する姿が一瞬見え・・・フッキング動作をする間もなく、次の瞬間には強烈な勢いでドラグが勝手に泣きだし、見慣れないスピードでラインが沖へと走っていく!?
驚いた。
「濁水」と「光の反射」の関係で、魚も私も互いに見えづらいとはいえ、バイト位置の水深は40~50cm程・・・点々と玉石が頭を出す程の瀬の流れの中、魚がルアーを追尾している「気配」は全く感じられなかったし、破裂音まで、即ち自身に2m程の距離に近づかれても、一切不自然な水面の「動き」も無かったから・・・しばし呆気にとられるも、その間も容赦なくドラグは鳴り続けており、水深の無い広大な浅瀬を、魚は下流に向けて強烈に走り下りまくっている!
空海 CK-92MLSは終始フルベンドしっぱなしで耐え続けており、濁水の沖へと伸びるラインの先、魚がどのあたりまで離れたのかもよく分からないが・・・全く跳ねず、エラ洗いもヘッドシェイクもせず、重々しくひたすら走る、この魚・・・デカイことだけは良く分かる!(笑)
魚の抵抗は一向に収まらないが、満月を描くロッドを高く保持し、遠く引き出されたラインが不用意に何処か沖のブレイクに触れることのないように注意しつつ、ひたすら耐える。そうして河原をジワジワと魚を追いかけ下りつつ、焦らずにゆっくりと丁寧にプレッシャーをかけつつ、徐々に魚との距離を詰め・・・しっかりと魚の抵抗を受けきったところで騙し騙しに浅瀬に寄せて座礁させ、無事捕獲 ♪
ランディングしてみれば・・・嗚呼やはり!予想通りに立派なジャスト90cmのランカーさんでありました!

さてこの日炸裂したKIRINJI 90 について改めて紹介しますと・・・水面系のウェイクベイトでございまして、リトリーブに応じてボディをウォブンロールすることで水面を攪拌しアピールしてくれます。重心移動は搭載せず固定になりますが、リップを持たない「ポッパー的なボディ形状」が功を奏してキャスト性良く、十分満足できる飛距離を稼いでくれます!
そしてこの「固定重心という構造」の恩恵として、「アクションの立ち上がり」はすこぶる良好であり、ダウンは言うまでも無く、アップキャストでの使用の際も着水直後から(一定以上の抵抗が加えられれば)確実にアピールする事が可能です!
このような基本性能を有した KIRINJI 90を使用して、この日はランカーサイズが釣れたわけですが・・・私的考察としてこの日の勝因は、時折表層でベイト蠢く「ポイント状況」にあったと思います。
濁り水の中、浮きつ沈みつしながら、時折水面を波立たせて動き回っていたイナっ子達。そこに紛れ込み水面直下を浮きつ沈みつしながらウォブンロールして水面を攪拌する KIRINJI 90 の、周囲に馴染みつつも微妙に明確な「存在感」を放つ様は、まさに「状況に合致した」と思えるものでした。

私、個人的にウェイクベイトは大好きで、以前よりメガバス淡水仕様のウェイクベイトであるi-WAKE(=現行 PROPDARTER 106 )やドリフトで表層を引けるLATES等を流用し、多用しておりますが・・・ウェイクベイトを使用する上で重要なのは、「ポイント状況=ベイトの雰囲気に対して、使用するウェイクベイトを泳がした際の雰囲気=存在感の強さ」を合わせる事だと考えています。
「マッチ・ザ・ベイト」や「マッチ・ザ・サイズ」というよりは(無論、それも考慮すべき要素ではありますが・・・)その時々でのポイントの「ベイトが醸し出す雰囲気」に可能な限り寄せ、存在感を再現するのが重要ではないかと・・・。

 

 

KIRINJI 90 はメガバス独自の「ウォータースルー機構」のギミックと相まって、「流れ」にも強く、低速域~高速域まで水面直下で非常に安定したウォブンロールのアピールが可能な優秀なウェイクベイトに仕上がっており、使い手を問わず、シンプルな「ただ巻き」での使用にて十分な釣果を約束してくれます!
90mmというボディサイズも、釣り場にて頻繁に見かけるイナっ子等の一般的なベイトのサイズ感に合致し、そこから生じるアピール強度は、リトリーブの強弱である程度の調整も可能です。
無論どうしても「ボディサイズによって決まるアピール強弱の下限」はありますが・・・そこはメガバス、抜かりなし!タイミング良くも間もなく、より繊細なアピールが可能なダウンサイジング版となる KIRINJI 70 が発売されますので、こちらもご期待いただければと思います!
迎える梅雨そして夏・・・気温・水温は上昇し、あまりの蒸し暑さに浮かされるかのように、はたまた降雨で一時もたらされる快適な水温に喜び踊るかのように、ベイト達が水面に上ずる季節がやってきます。ウェイクベイトには最適な状況です!
訪れるウェイクベイトのタイミングに、是非 KIRINJI 90 そして KIRINJI 70 をお試しいただければと思います!

Tackle Dataタックルデータ

【Rod】Cookai 空海 CK-92MLS
【Reel】3000番
【Line】PE 1号 + ナイロン16lb.
【Lure】KIRINJI 90 (GGゴールデンライム)