先入観をも突き抜けるウルトラヘビーシンキング! ~ GH44 BAT A FLY ~ | Megabass-メガバス

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先入観をも突き抜けるウルトラヘビーシンキング! ~ GH44 BAT A FLY ~

渓流の解禁から早一ヶ月半、下界では桜も散ったが、山奥の渓は未だ早春の装い。

冬の間、降雨少なく乾燥し、渇水していた山梨の山々は、3月に3度程あった降雪の雪解け水が最近の降雨と共に山奥から下りてきているらしく、ようやくその水量を戻している。

もっとも雪解け水の流下する「流れ」は、未だ冷たく、撃ち込んだミノーはキッチリと冷えて帰ってくるわけで、自ずと魚の活性具合も慮られるというもの…。

放流したてのような(季節感など無関係な)魚を除いて、こういった未だ水温の低い状況下の魚は、えてして温度変化が出来るだけ少ない「深み」を好み潜みがちであり、

基本表層を泳ぎ回るミノーを元気に追い回すような展開は期待できないわけで…
ならば、こういった状況下の渓流にて「狙うべきポイント」は何処なのかといえば、当然「ある程度の『深さ』が確保された淵のボトム域」という流れになろう。

そして、そういったポイントを攻略するのに現在おススメなミノーは何かと問われれば、昨年より発売されている 『GH44 BAT A FRY 』 が適任と言わざるを得ない。

では今時期、私が好んで期待するポイントは、具体的にどういった淵かと言うと、分かり易くは上記掲載画像のような淵。

正直「淵」と称するのはオコガマシイ感じではあるが…(笑)。

確実に「一定程度の深み」は確保しつつも、如何にも「ミノーを泳がせづらい」感じの溜まり…所謂「しょぼい淵」がベスト。

一見「ミノー泳がせるスペースないじゃん!?」くらいの印象が好ましく思えている。

淵の狭さ故に落ち込み直下で流れは複雑に揉まれ、波打つ水面と一定程度以上の水深のおかげで水底の様子は不明瞭で魚が潜むに十分。

ついでに下流側で流れを横切るように倒れこんでいる木の枝は、如何にもキャストしたミノーが着水直後に一瞬で流され即根掛かりそう…。そして根掛かったミノーを回収する為、枝を動かしたらポイントは潰れ、結果ミノーのフックに絡みついた落ち葉をチマチマ取り除く羽目になると、容易に面倒臭そうな展開が想像できるのだが…

だからこそ良い!そこが狙い目なのだから(笑)。

というわけで実際、落ち込み直下、複雑に揉まれる流れの中にGH44 BAT A FRY を問答無用で放り込み、6.1gという圧倒的なウェイトにモノを言わせて、流れを突き抜け一瞬でボトム域に沈ませる。

そうして「極端な素早い沈み込み」のおかげで作りだせた「僅かな空間的余裕」を利用して、横たわる枝に根掛かる前に繰り出したワン・トゥイッチの「しゃくり上げ」アピールに、霞んだ水底に潜んでいた小型のイワナが即バイトという展開♪

基本、低い水温に引きづられて、魚が深い位置にポジションを取っているのは、釣り人であればイメージし易いと思われるが、

どうしても「ミノーイング」をしていると、ついついミノーを「泳がせて」誘いたくなり、『深さ』が重要と考えつつも同時に、ある程度の『広さ』も淵に要求しつつポイント選定を無意識にしてしまいがちであるが、実のところ『広さ』は、ほぼ関係ない印象で、昨今の私の釣り場感覚からすると「むしろ『狭い』くらい」のほうが、他の釣り人にポイントとして見過ごされる結果、魚が残っている感じすらある今日この頃である。

例えば上に掲載したような淵は、ミノーを泳がせ、魚を誘うに十分なスペースが有り、魚が潜みうる場所も豊富にあって、魚側からも踊るミノーを発見し易く、渓流ミノーイングのポイントとして一般的に、いかにも「良い淵」だと思われるわけだが、それは即ち、誰もが当然期待して常に撃つ「熾烈な淵」ということでもある。

恐らくこういった普通に「良い淵」は、一定以上に水温が安定した盛期、活発に魚が川を上下に移動する時期になってからこそ、その立地条件の良さから常に入れ替わりで魚が居つく事により「良い淵」となるのだろうと思う。

魚側にとっては『深み』が絶対条件であるとして、釣り人側にできる事は何だろうか?恐らく、それは他の釣り人に「叩かれていないポイント(深み)を攻める」ことであり、では「そんなポイント(深み)あるのか?」という話になると思うが…

現実的には「そんなポイント(深み)は残ってない!」という結論だろう。

だが釣り人が「叩いた気になっているが、実際には叩ききれていないポイント(深み)」は確実に存在する。

例えば上記掲載画像のような滝下直下にできた「幅の狭い淵」!

滝によって掘られているであろう『深さ』は確実に期待できつつも、「淵の幅」に対して「流れ」と「淵全体に広がる白泡」が強すぎることから、ルアーが即座に押し流されてしまう為、一応にもシンキングミノーが撃ち込まれても、5g程度の(一般的なヘビーシンキングの)ミノーでは浮かされて、現実には白泡に塗れて表層を揉まれながら流されただけで、魚の視界に入っていない。」という単純にして、実によくある展開。

だが段差のある「滝」というものは、常に「魚止め」となるわけで…「規模の大小」・「形状の良し悪し」はいろいろあれど、本来魚は常に潜みがちである。

例えばこれが、それなりの広さ・深さを有する堰堤下のような大きな「溜まり」であれば、釣り人は誰しも丁寧にルアーを様々レンジ・コースで投げ通すわけなのだが、キャストが無駄に思えるほどの『狭さ』や「ミノーを泳がすスペースが無い」と見切るような『なんとなしの先入観』が、現実には魚との接触確率を大きく下げる事に繋がっていると我ながら感じている。

そして実際、ウルトラヘビーなGH44 BAT A FRY で、強引且つ丁寧に滝つぼの泡下を通してみたところ…本来の「魚止め」らしく、きっちりと良型のイワナが潜んでいた♪

これもまた気になる淵。

豊富な水量による強い流れと、それによって落ち込み直下に生じる豊富な白泡、霞む程度に必要十分な水深、ちょっぴり頭を出した水没岩に下流側が閉ざされていることでミノーを泳がすには狭すぎる空間・・・

実際一般的なヘビーシンキングミノーでは、表層の強い流れに引きづられ、魚の目に触れる前に下流へとルアーが押し流されるであろう、これまでの『先入観』なら見切っていた淵。

そして今はGH44 BAT A FRY で必ず狙うべき「しょぼい淵」(笑)。

と言う訳で白泡の消えかける、淵のど真ん中に GH44 BAT A FRY を放り込み、おおよその目見当からくる「勘」を頼りに「ギラリ!ギラリ!」と バタフライ をボトム域で、しゃくり躍らせアピールしてみたところ…

突如、泡下から黒い魚体が喰い上げて来て、そのままの流れでフックアップ!
結果、「しょぼい淵」には全く似つかわしくない尺イワナ♪

見た目に油断してはいけない…『先入観』で見切ってはいけない…やっぱり油断は禁物なのです!

44mmという小ぶりなサイズ感にして、6.1gという渓流には「やりすぎ感」のあるウェイト設定である GH44 BAT A FRY

ウルトラヘビーという「重量」によって手に入れた沈下スピードは、これまでのヘビーシンキングミノーでは突き抜けられなかった「流れ」も「白泡」も瞬時に押し潰すように貫通し、

結果として、今までなら見限っていた水域・攻めきれていなかった水深に容易に侵入!無警戒な魚達へのアピールが可能です。

一方で、過剰とも思える重量設定により物理的に確実に失われてしまうであろう「ミノーとしての運動性能」は、その「特徴的にハンプバックした扁平ボディ形状」と「徹底的に低重心化した内部ウェイト構造」そして流れに対して水噛みの良い「オフセットリップの採用」という工夫により、トラウト達を誘うに魅力十分なロールアクションを維持確保できていますので、ご安心を!

攻め尽くされたと思える渓流において、ちゃっかりと狡猾に隠れ潜み続けているトラウト達の口元に川の『流れ』も、釣り人の『先入観』をも、一撃で突き抜けて届くウルトラヘビーシンキング!

GH44 BAT A FRY  是非お試し下さい!

【使用タックル】
ロッド : GH57-3LS WhipTwich573
リール : 2000番
ライン : PE 0.6号 + ナイロン5lb
ルアー:GH44 BAT A FRY  (GG HIGHLAND WAKASAGIⅡ)