今回はメガバスの21’新製品のご紹介です!
気になる新登場ギアが沢山あるかと思いますが…その中でも自分が最も関わった礁楽シリーズのひとつ、
を徹底的に解説したいと思います!
まず、パッと見で思うところがまんま「カニ」。
昨年リリースした礁楽ワームシリーズのケムリカーリー、ロックホッグ、ハゼドンシャッドSW、Dr.CHOROはジャンルとして存在している形状でメガバスなりにブラッシュアップしたワーム達である一方、フワバグは異質。
ホッグでもクローでもない(??)まさに”カニ”系。
ロックフィッシュが好み、年中メインベイトとなっている蟹を完全にイミテートしたワームになります。
[ 細部まで秘密(ギミック)だらけの設計]
まず一番の特徴であり、蟹らしさをより感じさせる長い脚。これはシルエットをよりカニらしくするのはもちろんですが、アクションにもこだわりました。
「くの字」に折れ曲がった脚はアクション時水流を受けると折れ曲がりながら微振動し、着底と同時にボヨンと開く。岩に接触する度に機敏に反応して大きく動き、ボトムにステイさせているだけでも水流を受けてフワフワと。ズル引きではボトムの凹凸に反応し動き続けて本当にカニが歩いているように見えます。
こちらから動かさずとも、水流やストラクチャーと接触するだけでアクションし続ける生命感を出す重要なパーツがこの長い脚です。
次に、大きな「ツメ」の部分。
シルエット的にはカニのハサミのにあたるパーツでしょうか。こちらもかなりこだわりました。
とにかく求めたアクションは『大きく動かした時だけ動く』ということ。
え?(??)となると思いますが、それは何故かと言うと、喰われやすいカニのシルエットとリアルなアクション。それと任意の時だけ強い波動。が欲しかったからです。
パーツとして特徴的なのは先端にいくにつれて分厚くなっていること。分厚い=重たい=アクションレスポンスは悪い。のですがこの分厚く重たいパーツが無理矢理バタバタバタっと動く時には強い波動を生みます。
逃げる(リフト)するときに一瞬強く水を叩き、落ちていく時は脚だけがビリビリと動いて喰わせの間を作ってくれます。
そして、先端が重たいので着底後にボヨヨンと威嚇するように動いてくれるのも喰わせのキッカケになってくれます。
次にマテリアルとチューブ形状のボディ。
これは、一般的に言われる空気を含んで水中で立つ。とか動かした時、あるいは魚に噛み付かれたときに空気が出て喰わせのキッカケやバイトを深める。という意味もあるかと思います。が、一番の狙いはフッキングを良くすることです。
というのも、この”フワバグ“はマテリアルを少々「硬く強く」しています。これは何故かというとリアルなカニの質感にしたかったのと、ワーム自体を壊れにくくするため。
長く重たいパーツを使っている特殊形状のためにどうしてもその部分が弱くなってしまったり、小さな魚やフグなどに千切られる可能性が多くなってしまうはず。
それにロックフィッシュを狙うにあたって避けて通れないのが、根掛かりです。根掛かって外して…を繰り返すとワームが壊れてしまったりズレやすくなってしまうのがストレスで、それをどうにかしたかったのです。それに重たいシンカーでフルキャストを繰り返したりすることでもワームの負担が大きくなるのもあります。
そのために少々硬く強くする必要があったのですが、当然フッキングは悪くなるので、思い付いたのがチューブ形状でした。ズレにくく壊れにくくする為に尻側は肉厚にして、フックポイントが出る部分をチューブにすることでフッキングの際に潰れるように設計。こうすることで壊れにくさとフッキングを両立しています。
[ チューン方法]
パーツが多い分チューンして使うのも有効。
フォールスピードやボリュームを変えるために脚を少しちぎったり、本数を減らしたりすることができます。
あとは腕を切ってしまって脚だけにするのもアリ。たとえば魚に腕を取られてしまったりしても捨てたりせず、アピール力を少し弱めてカニのシルエットのみで使いたい時などに使用してもらいたい。チニングなどにも有効かと思われます。
さて、今回は今年遂に発売となる”フワバグ“の秘密を解説してみました。
構想から2年(??)ほどテストを繰り返しやっと形になりました。
実際の使い方や、有効なシチュエーションなどの解説はまた追って紹介したいと思います!