驚異的な数のエントリー数となった白熱のARMS CHALLENGE CUP。
アングラーズチャンス以来のWEBによるオーナーズコンペティションでしたが、圧巻の逆転劇をもって制したのが、クロノ&カレカさん。大変お待たせしました!約束どおり、初代ARMSを26年ぶり?に、この手で作りました。グリップハンドルは、初代同様にチークウッド、4度の引っ越しがあったにもかかわらず、現在まで奇跡的に保管してあった同じ 原木から作成しましたので、正真正銘のオリジナル! レプリカじゃありませんよ。
現代の技術ならCAD/CAMで同様の形状を起こすことができますが、やはり生の手で削り出したものじゃないと、ARMS“オリジナル”とはいえませんよね。
ブランクにつきましては、これは当時のAIR CRAFT ENGINEERING CARBONが30T(トン)弾性率を少し切る、正式には27t弾性率なのですが、これを再現するのに、創造主としては過去レシピに戻ることに抵抗がありまして、勝手ながら、現在開発中の新製法、軽くてトルクが出せる次世代のMSX(マイクロスクエアードクロス)で巻いてみました。さっそくARMS復刻版に搭載してみたんですが、これがなかなかのスグレモノ。
バネ弾力を生み出すチタン金属を使わずに、多重(煽状)に折り重なった高伸度カーボンファイバーが、限界まで曲げたときにためたエネルギーを放出するときもたらす、弾性フィールは、ファストテーパーでもしっとりしていて投げやすく、しかも軽い!
いずれ、次期ラグジュアリーロッドをメガバスで作るとしたら、今回のARMS復刻版で実験的に搭載したこのブランクを導入したいかな。そういう意味でも、今回のARMS復刻版は、単なるレトロ復刻ではなく、次世代機の実験第一号機、プロトタイプにもなってしまったわけでして、クロノさん、またご感想などありましたら、宜しくです。
ティップは勝手ながら、初代ARMS同様の朱赤のスレッドで巻きました。初代ARMSの他のガイドスレッドはDEEP BROWNでしたが、この色、米国グデブロッド社のスレッドでして、残念ながら現在は廃盤。ということで、最新のMSXグラファイトにマッチするよう、黒に近いディープチャコールで巻きました。
リールシート部の・・・リールのフットロックは、当時と同じFUJI社製なのですが、富士さん、メガバス本社のご近所様なんで探してもらったのですが、もう作ってないそうで・・・メガバスロッドファクトリーの山下くんが彼の私的関係者をあちこち足で当たりまして、当時のフットロックを奇跡的に入手してくれました。
クロノさん、ARMSオリジナルには、当時からちょいとしたコツがありまして・・・リールを留めるときは、十円玉を使ってシート裏面もマイナスネジ穴をゆっくり締め上げてくれれば、きっちり装着できます・・・念のため。
ということで事務局では、今年もARMS CHALLENGEやりたいそうです!(泣)。