ご来場本当にありがとうございました!!
当日は北関東方面で積雪が観測されたこともあってお客さんのアクセスが心配されましたが、なんのその。キャスティング横浜港北店さんの駐車場にクルマが入りきれず、渋滞状態に。小林店長さんの素晴らしいマネージメントと現場スタッフさん、そして警備員さんの適切な誘導もあって何とかスムースに進行することが出来ました。厚く御礼申し上げます。
久しぶりの関東イベントということもあって、朝から実に多くのお客様がご来場いただき、懐かしい顔ぶれの方達とも再会することができまして、プロスタッフ一同ヒートアップしました。
土曜日のPM16:00からは、いよいよプロジェクト・SHAFT-Xがアンベール!
ALL NEW DESTROYERとしてその姿をはじめて一般公開しました。
初代オリジナルデストロイヤーから20年の時を経て、完全受注生産品のメガバスフラッグシップモデル「ARMSスーパーレジェーラ」のテクノロジーをフィードバックした新世代のメガバスロッドです。
展示品は最終プロトタイプですが、正式の量産モデルは展示品よりもさらに軽量化とブラッシュアップがされますのでお楽しみに。
ALL NEW DESTROYERには、初代オリジナルデストロイヤーを構成した伝説的モデルの数々が現代に再臨しラインアップ。
レジェンドモデルとして名高いF6-69XやF1-60Xをはじめ、高速フックセットによるジグの世界を近代バスフィッシングシーンの定番ワザとして急速に広め拡大したF5―510X(GO―TEN)やF6-67X(G―AX)、当時、世界最長のロングシャフトとして現在のロングシャフトバスロッドの礎となった元祖F7-711X(セブンイレブン)、テクニカルかつベーシックなクランキングロッドとして関東フラットレイクと関西リザーバーで一世を風靡したF4-64X、後のエヴォルジオンシリーズでライトクランキングロッドとして名高いスーパーグリフォンや今日のベイトフィネスロッドを生み出すベンチマークとなったF3-61X(スピードティップカスタム)など、近代バスロッドの基礎となった往年のレジェンドたちが最新のロッドテクノロジーによって蘇っている。
オリデス・フェイズ1を今もお持ちのオーナー歴20年!のお客様からは、「握ってみた感じ、当時のテイストとキャラがしっかり再現されているよね。でもパワー感と驚異的な軽さはまるで別モノ」、「最近の長くて硬い竿ばかりの潮流には、関東のシビアなバスにはもてあまし感があった。なつかしの名竿がハイスペックになって復活してくれてうれしい」、「なんのかんのいってもバスフィッシングはテクニカルなスポーツ。房総や霞で船に乗って釣りをするには、良く飛んで、しっかり掛けられるシャープなショートロッドを待っていた」などなど、会場に合流したファクトリープロジェクトのスタッフ達も、実に2800時間にも及んだ現代のフィールドを徹底検証してモデルラインアップしてきた手ごたえを感じたようだ。
ちなみに、最新デストロイヤーのF7-711X(セブンイレブン)のプロトタイプ重量は160グラム。これは、初代F6-67X(ICBM、G-AXシリーズ)の重量(160グラム)と同じである。つまり、ALL-NEWデスのセブンイレブンは、あと1インチで8フィートになるという、もはやサーフロッドに迫るスーパーロングロッドだが、かつての6フィート半程の竿の感覚で使えるという技術革新。実質的に全長で42cmも短い竿を握っているのとまったく同じ重量なのだ。他のモデルも同様で、6フィート半のF4-66Xサイクロンなどは、かつての5フィート8インチクラスのロッドを振り回す感覚。
当然、最新シャフトがもたらすスイングスピードやキャストインパクト、ベンディングからのスプリングバックなどすべての動作が今までよりもよりコンパクトでスピーディ。
つまり、総じて新しいオリデスに言えることは、すべてのモデルが取り回しの良い「ショートロッド感覚で使える」という、シャープに振り抜いてテクニカルな釣りをするための超軽量・ハイインパクトゲームロッドという、(良い意味で)当時の原点にかえってそれをスペックアップしている点だ。
さらに、低レジン・異軸多弾性のシャフト構造を持つ、メガバスの「ハイブリッドグラファイトシステム」によって、歴代デストロイヤー(フェイズ3とX7を除く)よりも限界破損強度が飛躍的に向上し、ベンディングトルクはMAX50~60%以上もアップ。テンション(張り)についても23~26%もアップしているのだから、同長の他ロッドと比べたら、ALL-NEWオリデスの方が、おのずとハイインパクト特性を持ち、よりパワフルということになる。つまり、同じ長さなら、「良く飛び、より大きな魚とわたりあえる」という、すべてのロッドエンジニア達が目指してきた理想像を、実際に具現化していることである。その上、軽く、適切なバランシング・スイートスポットを全機種とっている事と、最新のショートトリガー・ロープロファイルリールシートを握って釣りをすると、ノンストレスの快適な釣りが体感出来る。こうしたエルゴノミクス(人間工学)の点でも、全米ツアーを戦うクラシックチャンピオンのルーク・クローセン、新気鋭のトーナメントアスリートとして全米から注目されるクリス・ザルディン、そして私がエルゴノミクステスターとして加わり、ロングツアーによるチャレンジングな実釣テストを重ね、あらゆる付属パーツの肉抜きと形状を整え、グリッピングの自由度をさらに高めるため、トリガーは3人のグリッピングスタイルの最大公約数を求めてショートでスリムなトリガーとなった。アームズスーパーレジェーラの設計チームも加わって、ただでさえ軽い最新のリールシート(ガラスとナイロンのコンポジット高強度素材)の内部構造を解析して肉抜き、現時点でやれることはすべてやった、という感じである。
なお、初代から搭載されている特許構造のグラコンポ(カーボンファイバー剛性フレーム)もより軽量化され、ブランクとのクリアランスギャップを埋めるスペースアブソーバーには、エアブロックカーボンを採用しているため、強度も15%アップした上で、至極鋭敏な感度フィールをもたらしている。
現在ALL-NEWデスでやっていることは、ロッドファクトリーのブラッシュアップと資材管理システムの徹底した合理化だ。高めた技術で高いパフォーマンスを提供すべきオリデスが、他の6~7万円クラスのロッド以上のスペックを身にまとって手ごろな価格で提供をするチャレンジも、プロジェクト・シャフトXのミッションである。「DESTROYER」とは、その名のとおり、既成概念と常識に対して「破壊者」でなければならない。
保証対応も従来の1年ではなく、5年保証という点もNEWデストロイヤーに携わったすべてのプロジェクトスタッフ達の自信の表れであろう。
およそ3年ぶりに日本本社に戻ってプロジェクトに合流して思ったのは、これまで仕事をしてきた海外と比べて、相変らず日本では釣り道具を釣りタレントのPRで売っているのでは、という見方をしてしまった事だ。歴史あるアメリカでは、釣り道具とは、性能や技術と釣果、デザインと企業姿勢で売るもので、著名なアングラーが使っているからといって売れたり買ったりするものではない。あちらは市場が成熟しており大人だった。アーロンがPRしてきた竿よりも現地のSTWプロジェクトによって誕生したLEVANTE(レバンテ)の方が何倍も売れているからだ。ロッド片手に魚を持ってにっこり笑っていても、それがロッドやルアー選びの基準になどならないし特に見向きもされないのがタフなアメリカ市場だった。これは釣り具だけでなくゴルフシャフトやクルマなども同様で、有名人のPRで売れるモノは、物選びの基準に具体的な主体性なき人々を対象としたファッション関係と子供を相手にした玩具くらいか。
つまり、プロジェクト・シャフトXにおける最も重要なミッションとは、日本の釣り具マニュファクチャリングのステージを上げる、というものだ。
・・・こうしてALL NEWデストロイヤーのテクニカルプレゼンテーションを行いましたが、時間の関係ですべてを語り尽くすことは出来ず。しかし、私達の新たなオリデスにかけた情熱といよいよ量産モデルへと実用化した最新技術の一部についてお披露目できたかと思います。
今週は、MEGABASSギャラリー大阪が、WEBトーナメント「EXIBISIONマッチ」のウエイイン会場となり、サプライズプレゼントと第二弾NEWアイテムの数々を展示してご来場お待ちしております!!関西でもMEGABASS EXHIBITION2016、大いにみなさんと盛り上げていきたいと思います。