沖縄では早くも梅雨明け宣言。例年よりも雨量が少ない梅雨だと思っていた矢先、ROD&REEL誌の撮影で出撃した西日本のリザーバーは、豊富な雨量に恵まれているようで満水状態。今年は地域によって雨量の格差があるようだ。
今回のミッションは、「わくわく探検隊再結成」ということで、旧知のわくわくパーティスタッフが集い、愛媛県の黒瀬ダムを中心に、当時と同じくロケ日程わずか1日半で様々なフィールドを体力と気力の限界を超えるまで可能な限りラン&ガンし、グラビアフィッシュを獲る、というもの。
ディレクターは、自著「鬼手仏心」の巻末にも登場した、ロッド&リールDVD「MISION-Xシリーズ」の名監督、第3代鬼斬り隊ディレクターを務めた中村ターさんである。初代監督の小林さん(その後、かの有名なESSE「エッセ」で活躍)によって立ち上がった「わくわく隊」では、全国津々浦々あらゆるタイプのフィールドに挑み、主砲・デストロイヤーを炸裂させた。外気温40度Cに迫らんとする酷暑のロケではパーティが熱中症でダウン、鳥取大地震の最中に川面に亀裂断層が走る中、ビッグフィッシュをバイトさせるなど、「ガチでバスを獲る!」本気印の銘シーンの数々が話題を呼んだ。いまにして思えば凝りに凝ったCD-ROM(懐かしい時代!)がロドリ付録に付いてくるなど、現代のクロスメディアの礎は、「わくわく隊」が築いたといっていいかもしれない。
2代目わくわく隊監督を務めたのは、指出(サシデ)さん(のちに、ソトコトで活躍)。指出さんは熱狂的なライギョマンだったということもあり、バス棲息圏の可能性を探る「えぐり旅」へと深化。デストロイヤーの咆哮は前人未到と思われる日本各地のローカル奥地にも響き渡ることに。九州の佐賀から東北は青森まで、情報と体力の限界を超えてぶっつけ本番ロケが敢行され、「メガバスマガジン」にその熱い模様が収められた。
こうして歴代の鬼斬り隊監督によって日本のバスフィッシングの魅力が伝えられ、アタックを重ねるたび、様々なメソッドやNEWギアを生み出してきた。そして詰将棋の如く最後の最後にグラビアを飾る特大のドラマフィッシュとのファイトがあった。
今回のロケでも、あらためて思いました。
日本のバス釣りの魅力って、その多様性にあるのだと。